魍魎の匣の評価
魍魎の匣についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に映画を観たレビュアーによる評価が2件掲載中です。
各項目の評価分布
魍魎の匣の感想
原作へ誘導するためだけの存在
京極冬彦の名作サスペンス小説を映像化。前作「姑獲鳥の夏」と同じキャスティングです。ただ、今回もやはり完成度は低め。原作ファンからすれば大事な個所がいくつも省かれていて不満だらけだし、原作を知らない人からすれば、展開が速すぎて理解が追い付かないうちに、半端な盛り上がりの中終わってしまいます。それも当然、1000ページ以上におよぶ大作を、2時間足らずで映像化しようというのがそもそもの間違いだった気がします。ただし、世界観や雰囲気だけはそれなりに高い完成度なので、原作を読んだ後に興味本位で見たり、読まずに見てから雰囲気をつかみ、大作の原作を読み解き始めるというのは面白いかも。いずれにせよ、非常に出来のいい原作へ誘導してくれるという意味では、ファンにとってうれしい映画だったかもしれません。ただ、やはり映画自体は出来が悪いです。