ドーン・オブ・ザ・デッドの感想一覧
映画「ドーン・オブ・ザ・デッド」についての感想が5件掲載中です。実際に映画を観たレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
これはリメイクか新作か
偉大なる『ゾンビ』のリメイク作品ジョージ・A・ロメロの名は、ゾンビ映画ファンなら一度は聞いたことがあるだろう。ブードゥー教のよみがえる死者(=ゾンビ)という意味ではなく、今日存在するあらゆる「怪物・ゾンビのひな型(=我々が普通に思い描く、人肉を求めさまようゾンビ像)」を作り上げた作品・『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』を作った偉大なる映画監督である。そのロメロの出世作であり、「ゾンビ三部作」と呼ばれるロメロゾンビ第二作目の作品が『ゾンビ』である(余談ではあるが、声優・櫻井孝宏は、「『ゾンビ』は人生が変わった映画」とまで称している)。『ゾンビ』は1978年の作品であるが、2004年にそれをリメイクした作品が現れた。それが『ドーン・オブ・ザ・デッド』だ(ちなみに、『ドーン~』の監督はザック・スナイダー)。といっても、『ゾンビ』と『ドーン・オブ・ザ・デッド』はストーリーや構成にそれほど類似...この感想を読む
走るゾンビ賛成派にとって最高の作品!
もう、何回観たかわかりません! とにかく、大成功のゾンビ映画だと私は思います! 歩くゾンビも、昔から見ていて十分怖かったですが、その価値観を覆す全力ダッシュのゾンビは、 もう楽しくて仕方ありませんでいた。(人格的に心配 笑) 特に、幼稚園の運動会で父親たちがあの狭い園庭のカーブを曲がるときのダッシュをゾンビがしたときは(最初の方)、まさに最高でした! ゾンビも小回り効かないで、大変なんだなあととても人間臭さを感じてしまったシーンでした。 設定もよくできていて、動物には反応しないとか、死んでからも人間の日常生活の癖でショッピングモールに集まってしまうとか、なるほどなあと思ってしまいました。(ロメロ監督のもみましたが、その頃はよくわかっていなかった。) とにかく、最初から最後まで息もつかせぬ展開なので、是非見てみてください。 「え~!早く早く逃げて!!!!!」って叫んじゃうこと間違いなしです。 ...この感想を読む
一押しオブザデッド
私の知るオブザデッドシリーズの中では、間違いなく1番好きな映画です。日常から非日常への切り替わる落差、極限状態に追い込まれた人間の狂気、そして愛。登場人物達の織り成す人間模様が、やけにリアリティのある描写で観る者を圧倒してくる作品です。一番好きなシーンは、避難先のショッピングモールの屋上と隣の鉄砲店の屋上同士で、双眼鏡とホワイトボードを用いてチェスをするシーン。短いシーンながらも、この混沌とした世界の中で必死に日常を取り戻そうとする登場人物達の必死さが妙にぐっときてしまいました。このディレクターズカット版では、鉄砲店の店主ことアンディの視点からなるストーリーが特典として収録されていますので、改めて見直してみると、さらに違った観方ができるのではないでしょうか。ゾンビものが好きだという方には間違いなくオススメできる一本です。
走るゾンビは怖い!
ゾンビ映画というと、B級ともいえぬC級クラスの映画が雑多にあって、というかそもそもゾンビ映画でA級クラスなんて作れるのかという話なのですが、本作はかなりA級に近い品質だと思いました。まずはゾンビの勢いが半端ない。今まではゆらゆら揺れているタイプが大半でしたが、走ってくる分余計に怖いです。またアクション要素が多いので、なぜゾンビになったのか、どうやったら治せるかなどの難しい科学的な知見についていけない方なんかには特におすすめです。私はそこらへんがほしい人なんですが。痛快で、ストレス発散にはなりますね。キャストで知ってる人はいませんが、それぞれのキャラはしっかり作りこまれているので、人間関係なども楽しめます。28日後とかと比較するといいかもしれません。
ゾンビ映画というよりはサバイバル映画
よくある感染型ゾンビ映画なのですが、この作品が他と違うのは、ゾンビの恐怖を中心に描いているのではなく、ゾンビから逃げるためのサバイバルに焦点を当てているところ。ホラー映画が苦手な自分でも大いに楽しめました。そもそもゾンビは墓場から蘇って虚空を見つめながらだらだらと歩いているイメージが強いのですが、この作品のゾンビはそんな状態から一変、生きている人間を見つけると物凄い形相で怒りながら全力疾走で追いかけてきます。ゴキブリが飛ぶと恐怖が増す感覚に近くて、全力で走って来られる上に、なんとか捕獲しようと必死になるゾンビが斬新すぎて面白い上に怖い。どこまでも追いかけてきて、最終的に逃れられた風に見えるけれど多分ダメだったんだろうな、という絶望感の匂わせ方もたまりません。ヒューマンドラマとしての質も高くて、コミカルなシーンもあり、グロいシーンもそんなに多くないのが嬉しいです。ただ、1箇所、妊婦さんの...この感想を読む