東京怪童のあらすじ・作品解説
東京怪童は何かしら脳に障害のある子供たちが居る精神病院での様々なドラマを描いている物語である。まるで時間が止まってしまっているかのような、表情のない感情すらも読み取ることが困難な登場人物の疾病を一人の精神病院のドクターが向き合い、親身に熱心に治療にあたる。 独特の世界観の中で、精神疾患とは何かを常に考えさせられ、なんとも言えない悲しみの中にもかすかな光も感じ取ることのできるストーリーになっている。著者は望月峯太郎で、代表作は「バタアシ金魚」「座敷女」「ドラゴンヘッド」「ちいさこべえ」である。「ドラゴンヘッド」では1997年に第21回講談社漫画賞を受賞し、2000年に第4回手塚治虫文化賞マンガ優秀賞を受賞。2013年には「ちいさこべえ」で第17回文化庁メディア芸術祭マンガ部門で優秀賞を受賞した。映画化、テレビドラマ化されることが多いマンガ家で独特の作風を持ち、他のマンガ家たちに影響を与えている。
東京怪童の評価
東京怪童の感想
キャラクターが個性的
ドラゴンヘッドの人の作品。装丁がすてきだったから買った。とにかくキャラクターが個性的で好き。本音しか言えない青年やどこでもオナニーしていってしまう女子、痛みを感じないせいで自分をスーパーマンだと思っている少年、ドラマの刑事をえんじているオッサン、記憶障害の男など。人間とは、いきるとは、こころとはなんぞや?みたいなところがある。狂気と正気の境ってなになのみたいなところもある。アニメ化とかには向かない作品だと思った。これだけキャラクターの人物像がしっかりしていて、なんとなくコミカルな部分もあるのなら、舞台とかにすると、面白いんじゃないかなって思う。