アマデウス ディレクターズ・カットの評価
アマデウス ディレクターズ・カットの感想
天才と楽しく共存するにはどうしたらよいか
「天才」と共に生きることの難しさ最初にアマデウスを観たのは二十歳そこそこの若い頃。ひたすらモーツァルトに肩入れし、サリエリを敵視した。最後にボロボロ泣いたのは、モーツァルトを哀れに思い、35歳で彼を亡くしてしまうなど人類の大損失、周囲の人達は何をやってたんだと怒りにかられたからだった。それから30年経った今、私は全く違った視点からこの映画を観るようになった。「天才」と共に生きることの難しさ・苦しさを思い、周囲の人間の為に泣くようになった。モーツァルトは、アスペルガー症候群かそれに近い発達障害だったのではないだろうか。他の人間には真似ることのできない音楽への執着、集中力、記憶力。サリエリが嫉妬してやまないその才能の裏側には、コミュニケーション能力の欠如が伴っていたのではないか。天性の明るさ、人の良さ、そしてその類まれな才能を身近にいる人ほど感じ、守ろうと思ったろう。しかし、守ろうとすればする...この感想を読む