軒猿のあらすじ・作品解説
軒猿は、薮口黒子の漫画作品である。月刊ヤングジャンプにて2008年7月号より連載を開始、2010年9月号で終了、単行本として全5巻を刊行している。 今作品は、勇名をはせた戦国時代の武将・上杉謙信の忍びに加わった少年・旭の成長を描いている。 戦国時代。豪雪地帯の越後で落ち武者狩りをして生計を立てている少年・旭は、長尾景虎(後の上杉謙信)に助けられたことがある。旭は、異常聴覚「耳疾し」の持ち主で、幼いころに盗賊に売られ、長尾景昌に軟禁状態に置かれていた。旭は助けてもらった長尾景虎に仕えることを目指し、落ち武者狩りで自らを鍛える毎日を過ごす。 軒猿の仲間たちには、旭の理解者である棟梁の一千(いっせん)、元町医者の春日山城番の崇緑(たかみどり)、弓矢が得意で旭が親しくしているくノ一の橘(たちばな)、国境監視を担当している難破な壬上(みかみ)がいる。ある時、甲斐の武田信玄の忍びである三ツ者の刺客が、景虎の春日山城に侵入する。