伊豆の踊子のあらすじ・作品解説
「伊豆踊り子」は1963年制作の日本映画。原作は川端康成の名作小説。伊豆の地で出会う学生と踊り子の淡い恋心を描いた作品であるが、原作とは基本線を軸にしているが大胆な演出で変化を与えている。監督は西河克己。主演女優は吉永小百合、学生役に高橋秀樹という豪華な俳優陣で有名。冒頭とラストにモノクロの演出で現代場面を表し、回想シーンをあえてカラーで構成するという手法をとっている。ストーリーは、大学教授の川崎が教え子から結婚の相談を受けることからはじまり、その相手がダンサーであるという事情を聞き、かつての自分の思い出が蘇る。当時学生だった教授が旅芸人の踊り子によせた淡い恋心。また同時にこの時代に蔓延していた差別意識、階級意識、差別というものを描き、人間の心に潜む悪しき部分を風刺している。当作品も原作を映画化した４度目の作品であるが、その後も1974年には主演を山口百恵がつとめる作品も公開されるなど、数多くの作品が登場している。
