欲望という名の電車の評価
欲望という名の電車についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に映画を観たレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
欲望という名の電車の感想
マーロン・ブランドが見ごたえある
マーロン・ブランドの出世作といわれていますが、確かにこの映画では粗野で無教養な男を演じながらもその男前ぶりに見とれてしまいます。反対に、風とともに去りぬで圧倒的なヒロインを演じたビビアン・リーが精神を病み、あと一押しで崩れ落ちそうな人物を演じていることにも注目です。かつての名家の出身とはいえ、今や落ちぶれてしまった姉妹それぞれの生き方、人間の深層心理に宿る深い闇というものを描くような作品だと思います。登場人物の中で、一番正気を保っているのは、実は主人公ブランチの妹なのではないかという気がしました。一番現実を受け入れたうえで、たくましく生きているように感じるからです。物語は舞台劇としても有名な作品なので、舞台となる「場面」が限られていますが、見ごたえのある映画です。