ボニーとクライド/俺たちに明日はないの評価
ボニーとクライド/俺たちに明日はないについての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に映画を観たレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
ボニーとクライド/俺たちに明日はないの感想
アメリカン・ニューシネマの輝ける金字塔 「俺たちに明日はない」
アメリカン・ニューシネマの夜明けを告げる、アーサー・ペン監督の「俺たちに明日はない」は、残酷さと美しさに満ちた、不思議な魅力を持つ作品だ。この映画は、1930年代に実在した二人の若いギャングが主人公だ。アメリカ南部の田舎町で、刑務所帰りの若者クライド(ウォーレン・ベイティ)とウェイトレスのボニー(フェイ・ダナウェイ)が知り合い、気ままな強盗の旅を開始する。ボニーは、けちなかっぱらいにすぎなかったが、可愛い金髪娘に"ええカッコ"をして見せたくて、次第に犯行はエスカレートしていくのだった。といっても、アメリカ中に千数百万人の失業者があふれていた、どん底の大不況の時代だ。破産した農民は、短銃を突きつけられても怖がらないし、凄んで押し入った銀行でさえ、倒産していて金庫の中は空っぽなのだ。映画は、そうした暗い世相を背景にして、この幼稚なチンピラ強盗の無軌道ぶりを、ユーモラスにとらえて見せる。だが、ガソリン...この感想を読む