トラヴィアータ/1985・椿姫の評価
トラヴィアータ/1985・椿姫の感想
超豪華絢爛なゼフィレッリ映像を堪能
オペラ映画としての極北オペラ映像には、舞台公演をライブ収録したものと、映画形式の二種類があることは、多くの方がご存知だと思います。ただ、この二つが必ずしも明確に区分できないことは、意外と知られていません。プレスコで音声を収録し、これにあわせてロケやらスタジオ撮影やらで絵を自由に撮影編集していくのがオペラ映画で、劇場に多数の観客を入れ、拍手も含めてリアルタイムに収録していくのが(事後に編集は加えるとしても)ライブ映像。では、観客を入れずにゲネプロを撮影したら? そこに舞台のフレームが一切映っていなかったら? 微妙ですよね。ここまで微妙でなくても、いったん舞台公演を行い、その演出をもとに、場合によっては装置や衣装を一部流用して映画撮影するケースもあります。これははっきりオペラ映画と呼んでいいでしょう。フランコ・ゼフィレッリの作品としてはカラヤン指揮の「ラ・ボエーム」が代表例です。この「ラ・...この感想を読む