おもいでの夏の評価
おもいでの夏についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に映画を観たレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
おもいでの夏の感想
やさしく美しい青春映画の佳作
「アラバマ物語」「レッド・ムーン」など、私の大好きなロバート・マリガン監督の「おもいでの夏」は、やさしく美しい青春映画の佳作だと思います。ニューイングランド沖合いの小島が舞台の、この映画の原題は「'42年の夏」。その年、その夏、15歳の少年ハーミー(ゲーリー・グライムス)が、ふとめぐり逢った年上の女への思慕と、思いがけない初体験を、切なさあふれる追想のかたちで描いていきます。太陽と海と砂丘。ひなびた避暑地でひと夏の休暇を過ごす、ワンパク三人組の少年たちは、もてあます活力を、異性とセックスへの好奇心に集中していきます。性医学書に興奮し、町の映画館にガールハントに出かけ、薬局へ勇気をふるって避妊具を買いに行ったりするのです。そんな息苦しくて、切羽詰まって、だがなんとも不器用で、滑稽な思春期のあせりを、映画はほろ苦い愛しさで回想していきます。主人公のハーミーが恋したのは、岬の一軒家に住む美しい人妻ド...この感想を読む