認めたくなかった自分の一部を押し込めて今の憲人になったわけだ。それを人が発揮してたら苦手に思うのも当然さでも本当はそれは自分の一部で自分の影なんだよ
榊原高則
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漫画レビュー数 3,136件
作者の成田美名子さんの能への興味と愛がそのまま作品になっている。元々、作者の成田美名子さんの大ファンで、『エイリアン通り』からずっと追いかけて全ての作品を読んできました。そういったコアなファンからしてもこの『花よりも花の如く』は、ジャンルがかけ離れたものだといえると思います。成田さんは、自分の興味、関心が自身の描く漫画に色濃く繁栄されるタイプの漫画家だと思うのです。『エイリアン通り』始めとした初期作品でアメリカの暮らしが多く描かれてきたのは、成田さんが洋楽ファンであったからに他ならないと思います。その後、『NATURAL』で、外国と日本の中和がされます。故郷の青森を描く中で、弓道、神社、そして、能への興味が高くなっていくのを、作品から感じ取る事ができました。だから『NATURAL』が終盤になってきたころには、私の中で、成田さんの次の漫画のテーマは能の世界になりそうだな。と、考えていたほどです。日本人...この感想を読む
原点はアメリカ成田美名子先生の「サイファ」を初めて読んだ時、幼い私は衝撃を受けました。こんなにもリアルなアメリカ……街の景色、教育システム、風物、風習など、特にびっくりしたのは「子どもでも個性を活かして働ける」という点だったように感じます。それは主人公で子役から俳優であるサイファだけでなく、手先の器用さとセンスを活かしてアメリカンパッチーワークをする主人公のアニスもそうでした。歌を見込まれ歌手を目指す者もいました。アメリカとは誰もが夢を持てる土地であり、しかし時に命さえ奪われる危険な国でもあると「サイファ」は教えてくれました。愛おしい人の命が奪われるのは大きな痛手。しかし登場人物たちはそれらを超えて進んで行きます。そして私の勝手な解釈ですが、成田先生の興味は少しずつ日本へ日本へと向かっていったのではないでしょうか。日本へと近づいて次次作である「ナチュラル」では、ペルーの貧困層に生れたミ...この感想を読む
榊原高則
自分ならこうしないのに。と思う行動をする相手を苦手だと感じている主人公が、その人との付き合い方を祖父に相談した時の返答。
榊原憲人
能の舞台をニューヨークですることになった主人公が、ニューヨークを歩いている途中でアメリカ人の男性に差別用語を言われて、それをきっかけにアメリカの悪いところに目が着くようになっていたが、その男性の連れの女性に後日謝られて、考えを改めるシーンで思ったこと。
五十嵐陽一
恋愛相談で、「相手の事を好きかどうかわからなくなってしまった。」という相談相手に、言うセリフ。