ハイファイクラスタ 考察
この作品の主題この作品の主題についてだが、それは「特別な才能なんてさして重要ではない」ということだ。作中に「才能」という言葉が幾度となく出てくる。本作においてはラベルが才能を開花させるトリガーとなっているが、このラベルの効用こそが逆説的に才能を重要でないものと主張しているように見える。もとはといえば平太もラベルに適合していなかったし、貫寺も強制的にラベルを適合させていた。だが、貫寺は周りから支持される存在であったし、ラベルの有無など彼の前では重要な意味をなさなかったのかもしれない(それが能登の恨みを買うことに繋がったのだが)。また彼の言葉に「愛と勇気は標準装備」とあるように彼もまた、才能は二の次であるということを身を以て平太に体現していたのではないだろうか。時代背景この作品はどこか近未来的な雰囲気の作品である。「アプリ化」されたラベルのように現代の若者にとって馴染みの深い言葉が出てくる...この感想を読む
4.04.0
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