鉄人28号 白昼の残月のあらすじ・作品解説
鉄人28号 白昼の残月は横山光輝による漫画「鉄人28号」を原作としたアニメである。制作はパルムスタジオ、監督は今川泰宏で、2007年3月31日に劇場公開された。2005年に公開されるはずだったが、諸般の事情によって公開時期が遅らされた。 2004年4月7日から9月29日にかけてテレビ東京系列にて放送されたテレビアニメ「鉄人28号」とはスタッフやキャストが共通しているが、ストーリー的な繋がりは存在しない独立した作品である。部分的にテレビシリーズの映像が流用された。 太平洋戦争が終結してから10年が経過した日本が舞台で、鉄人28号を操縦する主人公の少年探偵金田正太郎の前に義兄である「ショウタロウ」が現れ、やがて正太郎を狙う謎の人物「残月」と大量破壊兵器「廃墟弾」を狙うベラネード財団が出現し事件が巻き起こるというストーリーである。 音楽は伊福部昭の過去の楽曲が本人の了承を得た上で使用された。主題歌は六本木男声合唱団倶楽部が歌う「進め!正太郎」と「鉄人28号」である。
鉄人28号 白昼の残月の評価
鉄人28号 白昼の残月の感想
鉄人28号「白昼の残月」〜ふたりの“しょうたろう”の物語〜
戦争で死ねなかった兄と復興と共に育った弟鉄人28号の主人公と言えば「ショタコン」の語源となった金田正太郎くんですよね。この「白昼の残月」という作品は、敵の攻撃に対し鉄人を上手く動かせず苦心する正太郎から操縦器を攫い、見事な操縦で鉄人を勝利に導いた「ショウタロウ」の登場から始まります。後に、自分が生まれる前、父が養子に迎え入れた兄だと知り,突然のことに戸惑いながらも、家族と呼べる人物がいたことに正太郎は喜びます。この作品に於いて正太郎は、大人と堂々渡り合う少年探偵というより寧ろ、鉄人の操縦者としての未熟さに悩む等身大の少年として描かれています。一方ショウタロウは、金田博士の息子として父と共に「鉄人計画」に参加し、軍の監督のもとロボット兵器の開発に携わります。しかし、日本は戦争に負け父も死に、形見となった鉄人は終戦の年に生まれた弟が操縦者となって復興目覚ましい日本のため「道具」として使われ...この感想を読む