武蔵坊弁慶のあらすじ・作品解説
武蔵坊弁慶は、NHKにて1986/04/09~1986/12/03まで水曜20時枠で放送された全32話の時代劇ドラマで、主人公・弁慶を中村吉右衛門が演じている。 弁慶の生涯を描いた富田常雄の同名タイトル小説を原作に、脚本を杉山義法、下川博、松島としあきの3人が担当し大河ドラマに匹敵する規模で制作されており、前前作の「宮本武蔵」、前作の「真田太平記」に次ぐ作品となった。 義経と出会った五条の大橋、源平の戦いである一ノ谷の合戦など弁慶に期待される場面に加えて弁慶の恋、結婚、子供誕生などを描写するとともに「色っぽく本当の優しさを持った弁慶を演じてほしい」というスタッフの要望に沿った中村吉右衛門の演技など、これまでにない新しい弁慶像を目指した作品である。 両親に鬼子と恐れられ殺されそうになった赤子は、叔母に引き取られ鬼若と命名されて育ちやがて比叡山に入るのだが、その乱暴狼藉から追放されてしまう。剃髪し自らを「武蔵坊弁慶」と名乗った若者は、播磨にある書写山圓教寺に入るのであるが、ここで乱暴を繰り返す。