娼年の評価
娼年についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が3件掲載中です。
各項目の評価分布
娼年の感想
娼年という禁断の魅力
最初は気だるい夜のバーから始まる。20歳という大人のか子供なのかわからない年齢に差し掛かり全てに退屈してしまったリョウは御堂静香という母親と同じ年頃の女性と出会う。リョウは女性に対してこの時はまだ潔癖症だ。女を体では知っているが、楽しめない自分にも幻滅しているのがよく分かる。筆者の文体は女性でもおどろく程丹念に書かれているため、服装、行動、言葉の使い方からそのキャラクターの性質がよくわかる。「これ以上澄んだミネラルウォーターさえ乾けば汚れを残していく」リョウのこの視点から潔癖症で、繊細な一面が見えて取れる。御堂静香はリョウの本能と隠れた才能を見抜き、リョウを誘い出す「あなたのセックスの値段を知りたくない?」しかし、長く繰り広げられた予想を裏切り、ベッドで御堂静香は少女を差し出す。「あなたが相手をするのはこの子よ」リョウは戸惑いながら少女を抱くが、ここでも筆者の文才が際立つ過去の経験のフラ...この感想を読む