あまりに美しく恐ろしい孤独な復讐者 - 親切なクムジャさんの感想

教育実習に来ていた教師に自分の子供を誘拐され外国に養子として出された上、殺人の濡れ衣を着せられて13年間服役したクムジャさんは、教師に復讐するため服役中から綿密な復讐計画を立てる。服役中は様々な屈辱に耐えながらも、仲間の復讐を行い、刑務所内で絶大な信頼を得て刑務所仲間からは親切なクムジャさんと崇められた経験がある。出所後は先に出所した刑務所仲間に、教育実習をしていた教師の居所をつかませて、教師を山奥の学校に拉致する。そこから、クムジャさんの本当の復讐が始まる・・・・・・。 有名韓国ドラマ「宮廷女官チャングムの誓い」のイ・ヨンエの作品です。チャングムで見せた希望に満ちた笑顔でドラマの予告を迎えるシーンが印象的だったので、間違ってもイ・ヨンエはこういう作品には出ないと思っていましたが、そこはさすが女優、とんでもないウラの顔を持つ聖女の役を怪演しました。 まさにこの作品は、イ・ヨンエのための作品でした。先生は名優チェ・ミンシクでしたが、彼がかすむほどの迫力ぶり。特に山奥の学校で少しずつ先生に復讐していくシーンは鬼気迫るものがあります。子供を奪われ濡れ衣を着せられ時間と人間の尊厳を奪われたクムジャさんの心は、どんなものだったのでしょうか。同じ女性として心が痛みます。