魔法使いはココに居る - ライフ・イズ・コメディ！　ピーター・セラーズの愛し方の感想

コメディアンのピーター・セラーズをオーストラリア人俳優のジェフリー・ラッシュが演ずる。ジェフリーは怪物である。 こんなにどうやって似せる事が出来るのだろうか。顔かたちも骨格も違う人間が同じ者になるのは、魔法使いの仕業ではないかと頬を抓る。 ピーターの生まれてから、平凡なりにラジオドラマで活躍していく、彼は変装して映画のオーディションに挑む、そこから彼は演ずるという事と演じきってしまう自己の精神の破綻を描いている。 彼は大変、成功したかの様に見えるが演じれば演ずるほど彼自身の生活は上手く行かなくなって行く、共演したソフィア・ローレンと恋仲であると信じ込んでしまったりするようになる。この彼の浮き立つような恋する気持ちが彼の自宅で行われたパーティシーンに良く出ていて、彼が浮ついた気持ちでくるりと翻って見せるところは絶品である。 ピーターの作品をご覧に成ってから、この映画を見るとより一層楽しむことが出来、またジェフリーの演技にも震えが来るほどの驚きを感じる事でしょう。