ブリングリングのぶっ飛びストーリー - ブリングリングの感想

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ブリングリングのぶっ飛びストーリー

3.53.5
映像
3.5
脚本
3.5
キャスト
2.5
音楽
4.0
演出
3.5

目次

まだまだ埋もれるには早い!映画『ブリングリング』の魅力とは?!

ファンタジックで女性の憧れる世界観や、思わず映像を写真に撮って納めたくなるようなシーンを創り出す注目の女性監督「ソフィア・コッポラ」を迎えたことも、セレブの持つ高級な持ち物や豪邸の美しさがより生えていたと思います。

ブリングリングはただのストーリー性ある映画というよりかは、密着性があるように感じましたね。

映画特有の”私たちに何かを訴えてくる”というものはなく、一定のリズム感で淡々と一人一人のライフストーリーに迫っていくようにも感じます。

合間にハリウッドセレブたちが被害にあった時のニュース映像を出してくるのもリアリティーがあり、「え?ほんとに?このひとも?」と突っ込めてしまうくらいです。

盗んでる時のシーンも、一切しゃべらず黙々と盗むなんてことは一切なし。

はしゃいで盛り上がってまるでファッションショー。

パリスの家でクラブルームを見つけたときなんかはまるで家主そのものでした。


だってほしかったんだもん。”思わず”とっちゃっただけ?


冒頭のシーンでは彼女たちが盗んだハイブランドの靴やバッグが思わず手に取りたくなるように映し出されますが、窃盗を繰り返し続けた彼女たちの目には、さぞかし私たちがうっとりした世界が映し出され、実際に生で体感したことで“思わず“ポッケへと忍ばせてしまったのではないでしょうか?

”窃盗”という罪になる犯罪を犯してるなんて実感は1ミリもなく、ちょっとママの口紅を盗ってきちゃった!というそんな軽い感覚だったのでしょう。

私たちならなんだってできちゃう、注目されるのって超かっこいい!そう思っていたに違いありませんね。

彼女たちのぶっ飛びすぎる行動力にはちょっとスッキリもしますが。

まさにフォトジェニック?ブリングリングがブリング(連れていく)したものたち

普通だったらセレブの家でお金を盗んでやろうと思いますが、彼女たちは”お金は見つけたらもらっておく”という感じで、どこか普通の窃盗犯とは違っていますよね。

お金よりもとってきてしまいたくなるもの。

彼女たちは今でいう『インスタ映え』、つまりはフォトジェニックになるようなものを盗みだし、周りから注目されることに「自分もきらびやかなスターだ」と快感を感じていたのだと思います。

確かに、退屈で平凡な日常に飽き飽きしている彼女たちもセレブ邸に入り込み高級品を選ぶ姿はまさに、いくらでも欲しいものがそろっている「クローゼット」にいるかのようでした。

パリスヒルトンも実際に被害にあったことから自ら出演・自宅の撮影協力をしていますが、あんなハイブランドがずらーっと並んでいたら…
私も浮かれまくると思います。

彼女たちのいる空間は、雑誌を見て「コレ欲しい!」と思い手を伸ばせばすぐに届いてしまう夢の世界。

オシャレに敏感なレベッカやニッキーがファッション雑誌を開いているシーンがより濃く印象的になります。

ぶっ飛びすぎ?お金のあるスターの夜の顔

ここで注目していきたい内容はハリウッドセレブのブラックな部分。

お金があり退屈を嫌うハリウッドセレブたちは洋服や靴を買うだけではありません。

クラブ、お酒、大麻やドラッグなどお金があるからこその取引に手を出していきます。

もちろんハリウッドセレブ全員がやっているわけではありませんが、実際過去にも警察にお世話になったセレブ達がたくさんいますよね。

セレブで注目されることを快感に感じる彼女たちの目には、さぞかし”クール”そのものとして映っていたはずです。

ドラッグを見つければ迷いなく盗み、ハイになってはバカ騒ぎ。

そんな瞬間はまるで、「自分たちが世界の中心にいる」そんな最高の瞬間だったのでしょうね。

フォロワー=人気度??現代にもありがちなSNSのフォロワー稼ぎ

窃盗団として金品をあさりまくった彼女たちの行き先は、セレブも御用達のナイトクラブ。

それも盗んだ高級品を全身装備して、ショータイムと言わんばかりにはしゃぎまくります。

お酒を飲んでは写真を撮り、盗んだ高級品を持っては写真を撮る。

さらには闇のルートを使い盗んだ高級品を売りさばき、もちろん売りさばいたお金はフォトジェニック。

札束を見せつけ写真を撮ってはひたすらSNSに投稿しまくっていきます。

これだけ派手なことをしていたら注目を浴びることには間違いないですし、自分をフォローする人も増え続けるでしょう。

誰しもが一度は憧れる華やかな世界にいる人気者は、”クール”とちやほやされてはティーンの憧れの的になっていくんですね。

実際にもブリングリングの中でもともとさえない系だったマークも、普通にやっていた時より何倍ものフォロワー数になっていましたよね。

マーク自身それに実感し、フォロワー数を見てちょっと二ヤけるようなシーンがありましたが、ずっと目立つことのなかったマークにとっては、今までバカにしてきたやつらを見返してやったというような背景も見えてくる気がします。

ついにバレる!?それでもやっぱりクールを手放さなかった彼女たち。

盗んでいくうちに警察の見回りにバレそうになった時点で、やめるのが普通。

でもやめないのがぶっ飛んでいてクールな彼女たち。

考えてみれば、悪いことをしているという実感は最初からなかったからこそ盗んだものをSNSにアップしていたので、盗むことをやめたら彼女たちが何より好んできた「注目」というものを手放すことになります。

彼女たちに謝罪の気持ちなどはなからなかったのですね。

隠せない?カーストを位置づけるかのようなラスト

結局その後もやめなかったものだから当然捕まります。

ブリングリングを観ていた中で私が一番面白く感じたシーンは映画の終盤からラストにかけてです。

顔を特定されていたさえない系出身のマークが捕まってから仲間たちはどんどん捕まっていきましたが、ここで面白かったのは事実を認めたのがマークだけだったということ。

ニッキーたちは容疑を否認、裁判当日には呑気に服や靴を選ぶ始末。

これだけのことをしながらも否認をし続けた女たちは根っからのぶっ飛んだ”イケイケ”の女だったのです。

マークは決してずっと一人でいたかったわけではなく、性格や容姿が”イケイケ”ではなかったことからさえない男子のカーストにいました。

それを人気者だったレベッカに拾い上げてもらいみんなと行動を共にしたことで”イケイケ”のカーストまで登り詰めたのです。

だからこそ、一人になると結局本質は出ます。

マークは根っからの”イケイケ”だった訳じゃないからこそ、盗んでいるときも罪悪感があり、逮捕された時も素直にすべて話すことができたのだと思います。

一方根っからのイケイケガールで注目されたがりだった彼女たちの中でも特に目立ちたい欲求の強かったニッキーは、逮捕後のインタビューにて一切反省のない回答をした挙句、テレビに出て注目されることにラッキーと感じ、自分自身を猛アピールするということができたのでは?と思います。

オフィシャルサイトなんて宣伝してましたから、理由はなんにせよ彼女にとって”注目”は自分自身を象徴するものだったのでしょうね。

真の主役は誰?本当にぶっ飛んでいるのはこの女!

結局わたしが思うに、真の主役とはニッキーなんじゃないかな?ということ。

どこまでもふてぶてしく、どんなことがあろうとも自分のワールドを広げ続け欲しいものを手に入れる、一種の”スター性”ではないでしょうか?

実際にこんな人がいたらあまりのぶっ飛びように批判殺到しそうですが。

ニッキーがいるからこそ、一般人がどれほどセレブリティーに憧れを抱くのか、プライベートを覗けたときに興奮するのかがはっきりと映し出されていて非常に面白かったです。

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