お帰りマジすか学園
監獄から再びマジすか学園へ
「マジすか学園4」を視聴した感想です。
前作の「マジすか学園3」は、シリーズで初めて学園ドラマの形式を捨て、舞台を「マジすかプリズン」に変更しましたが、シリーズ4作目にして、また元の世界観に戻ってきました。
このシリーズを一作目から観ている者としては、その判断は妥当だったと感じます。
マジすか学園シリーズは、AKB48のアイドルたちがヤンキーの扮装をして、派手なアクションでケンカをするという、今までに無かった作品です。
その魅力は、アイドルの活動では見せない彼女達の表情を見られるということや、結構凝ったアクションバトルに尽きると思います。
また、ケンカを通して育まれる友情など、青春物語としても熱さも持っています。
演技未経験者が多く、冒頭に「このドラマはAKB48の学芸会の様なものなので、演技については温かく見守って下さい」という旨のテロップまで出しています。
ですので、こちらはその案内に従ってツッコミをせずに観るわけです。
しかし、時にハッとさせられる表情やセリフ回しをする演者も登場し、驚かされることもあります。
過去のシリーズで印象的だったのは、渡辺麻友さんと松井玲奈さんで、普段のアイドル活動とはギャップのあるキャラクターに扮していましたが、かなり上手く演じていたと思います。
このように、演技に言及しなければ、頭を空っぽにして楽しめるのが、前シリーズの「マジすか学園」、「マジすか学園2」でした。
しかし、マジすか学園3では、作品の設定や雰囲気がガラリと変わってしまいました。
マジすか学園3は、監獄生活ということで、重苦しい空気が始終つきまとっていました。
最大の見せ場だったケンカのシーンは迫力を失い、代わりに主人公のパルの失った記憶の謎や、監獄からの脱出など、シリアスなストーリーが増えたように思います。
第3シリーズは他の作品と違い、気楽に見られる雰囲気ではなくなってしまいました。
そして、そんな前作を経て、作品の舞台は再び「マジすか学園」へと戻ってきました。
初代の主人公「前田敦子」が卒業した後の、マジすか学園でのストーリーということで、頂点グループの「ラッパッパ」も継承され、後輩へと引き継がれている設定となっています。
作風も第1、2シリーズのような、アクションがメインの路線に回帰しました。
正直、このシリーズのファンとしては、「これが見たかったんだよ」という感じですし、一度逸脱した所から、もう一度元の路線に戻せたのは本当によかったと思います。
豪華な出演者で、ファンサービスはバッチリ!
第3シリーズでは、次世代のスターにスポットを当てたいという意図があったのか、AKB48に詳しくないと分からないほど知名度の低い人が、メインを含めて多く出演していました。私個人としては、 登場している演者のほとんどの名前を知らない状況でした。
しかし第4シリーズでは、知名度の高い小嶋陽菜さんや、高橋みなみさん、指原莉乃さんなど、第1シリーズから出演している古参のメンバーを初回から出してくれていて、ファンであってもそうでなくても、ワクワクさせてくれる配慮がありました。
やっぱりタレントとして個人で活躍している人が出ていると、安心感が違う気がします。
また、マジすか学園の頂点グループである「ラッパッパ」には、島崎遥香さん、入山杏奈さん、川栄李奈さん、横山由依さん。敵対校の「ゲキオコ高校」には山本彩さんなど、次世代の中でも知名度のある出演者を揃えていて、見ていて豪華な感じを受けました。
やっぱりバトル物は敵が魅力的でないと面白くないんですよね。
今回はそこにこだわりが見えたのでよかったです。
また、指原莉乃さんや横山由依さんは、マジすか1、2で出演していたそのままの設定となっており、前シリーズを彷彿とさせるようなセリフもあります。(スキャンダルの、「あいつは前田と同じ目をしている」など)
そういうセリフを聞くと、前シリーズの視聴者は嬉しいですよね。
このシリーズの初代の主人公「前田敦子」がまだまだ存在感を残しているというのも、マジすか1から観ている視聴者は嬉しいのではないでしょうか。
その後も鬼塚だるまやセンター、ネズミなど、人気のあった過去のシリーズのキャラクターも登場し、ファンサービスはバッチリという感じがしました。
足技が光る!主人公
また、今回はアクションのシーンが、第3シリーズよりも増えた印象があります。
第3シリーズはアクションのシーンを減らして、ストーリーが増えた印象がありましたが、そうするといかんせん演技力が必要になってきます。
AKBの皆さんは、運動神経はいいでしょうから、アクションシーンを再び増やしたのは、良い判断だったと思います。
これまでの主人公、前田敦子とパルは、いわゆるステゴロスタイルを取っていましたが、主演の宮脇咲良さん演じる「さくら」は、シリーズ初の、足技を得意とする主人公となっています。
旋回するようなアクションも多く、見ていて引き付けられる感じです。
体のキレも良く、演技経験の少なさを気にすることなく、普通に楽しんで観ることができました。
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