ドラマのタイトルだったら大騒ぎ - ママは小学4年生の感想

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ママは小学4年生

4.254.25
映像
3.75
ストーリー
4.25
キャラクター
3.50
声優
4.50
音楽
4.25
感想数
2
観た人
3

ドラマのタイトルだったら大騒ぎ

4.04.0
映像
3.5
ストーリー
4.0
キャラクター
2.5
声優
4.0
音楽
4.0

目次

実は私もなんです

このアニメが放送された1992年頃は、一人っ子の家庭が増えました。それ以前は兄弟がいるのは当たり前で、家庭の中に赤ちゃんの泣き声がするのは当たり前の事だったそうです。そして、ご両親が共働きで小学生が1人で留守番をするのも多くなった頃だと思います。そんな時代にこの『ママは小学4年生』を制作した理由は、赤ちゃんという存在がどういう者なのか知って欲しかったのではないでしょうか?自分よりも小さな存在を守らなきゃいけないと子供達に思って欲しかったのではないでしょうか?かくいう私も1人っ子で、兄弟がいる環境というのがよく分かりません。私が小学生の頃には1人っ子は珍しく、兄弟がいる友達が羨ましかったです。それと、この時代は子供達がオシャレを楽しむ時代でもあったんですね。大介が長い髪を後ろで束ね、左耳にピアスをしている設定は、SMAP全盛期だったので木村拓哉さんを意識したのかもしれません。こんな風に過去のアニメを見ると、その時代を思い返すキッカケとなります。

せっかくの感動が

小学4年生の水木なつみは、両親の都合でロンドンに引っ越す事が決まっていました。両親は一足先にロンドンへ向かい、1人留守番をしていたなつみの元へ雷と共に赤ちゃんが現れます。そして、一緒に現れたコンパクトから赤ちゃんの母親と交信したなつみは、赤ちゃんの母親が15年後の未来の自分だという事を知ります。ここでやっと、「あ。タイトルの意味ってこういう事?」と思われた方もいるでしょう。タイトルだけ見るとかなり凄いですよね。とにもかくにも、なつみは未来から来た自分の娘・みらいちゃんを小学生なりに一生懸命面倒を見ます。やがて、叔母であるいづみや友達の大介やタマエ達と協力し合う事になります。でも、可愛いみらいですがやっぱり赤ちゃんの面倒を見るのは大変です。夜泣きもするし、なぜ泣いているかも分からない時の苛立ちもありまず。そして、やっぱり小学生。なつみだって遊びたい年頃です。ある日、なつみはみらいを1人にしてしまいます。その事で大介はなつみを引っぱたきました。彼には実母がいません。継母とは仲は良いですが、やはり実の母親とは違います。母親という存在がいかに大切かを知っている大介ならではの行動だったのだと思います。ですが、この事がキッカケでなつみは大介に恋心を抱いたのかもしれません。ですが、やがてマスコミにみらいの事がバレてなつみ達は追われる事となります。確かに、「10歳でママ」なんてマスコミにとっては良いネタですもの。なつみ達は自称天才化学者の江地さんが作ったタイムマシンでみらいちゃんを未来に帰そうとします。ですが、なつみは直前になってみらいちゃんとの別れを拒みます。当然です。なつみなりに一生懸命育てたのです。離れられる訳がないのです。でも、周囲に説得されなつみはみらいちゃんを見送ります。ありったけの声でみらいちゃんの名前を叫ぶなつみは、立派なママでした。でも、ここからです。ここからが私の疑問です。江地さんが向かった15年後。それは、みらいちゃんが過去へタイムスリップした直後です。みらいちゃんが居ないと大騒ぎするなつみと大介の前に現れた江地さんが、みらいちゃんをなつみに返しましたが。変ですよね?だって、これではつじつまが合いません。未来のなつみは過去の自分と会話する事もなければ、みらいちゃんの身を案じる事もないのです。ましてや成長して帰ってきたみらいちゃんに違和感を感じないんでしょうか?せっかくの感動が、この疑問で一気に消し飛んでしまいました。ファンタジーだから良いじゃないかと言われればそれまでなんですが、何だか釈然としないのです。これでは過去のなつみの苦労は何だったのでしょう?視聴者が納得出来るラストシーンにして欲しかったです。

まるで子守唄のようです

OPとEDを歌っているのは益田宏美さん(現在は岩崎宏美さん)でした。軽やかなメロディーと共に未来のなつみと大介。それにみらいちゃんがテーブルを囲んでいる姿が実に微笑ましいです。OPである「愛を+ワン」の歌詞の一部にある「だから、だから私も居るのだね。家族だから」というフレーズは、人間が決して1人で生まれて来た訳ではない。両親や祖父母の存在があって、初めて自分という存在が生まれるのだと意識しました。そして、EDの「この愛を未来へ」では、ゆりかごに座った未来のなつみが愛おしそうにみらいちゃんを抱っこしている映像と共に益田宏美さんの優しい歌声が流れて来ます。親子が互いを大切にしている歌詞が優しいメロディーと共に流れて来ます。アニメのEDというよりは壮大な子守唄を聞いているような気持ちでした。こんな風に自分も母親に守られて生まれて来たんだと改めて思いました。こからも、この曲はいろいろな方に聞いて欲しいし、出来れば子守唄として後世に残していきたい曲です。

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みらいちゃんに関する時系列考察

簡単に整理してみる1992年に放送された本作品、物語がメインで進む舞台も同じ1992年という設定だ。みらいちゃんがやってきた2007年が15年後になっていることからも分かる。ただし、時空のひずみが2007年の何月何日に起きたのかは明らかになっていないし、現代とされる1992年にやってきたのも何月何日かという明確な描写はない。ただ、番組放送開始は1月であったが4月になってもなつみたちが進級しないことから考えて1992年にやってきた方は4月ではないかという推測ができる。また、未来に帰って行ったのは1992年12月25日であるが、送り届けたのは、江地さんのタイムマシンの設定が間に合わず何月何日ということまでは分からない。 いろいろな矛盾が生じるでは、未来からやってきたのは江地さんが送り届けた日と同じなのだろうか。確かに、最終回、江地さんはみらいちゃんが時空のひずみに飲まれて消えた日に行き、み...この感想を読む

4.54.5
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