みらいちゃんに関する時系列考察 - ママは小学4年生の感想

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ママは小学4年生

4.254.25
映像
3.75
ストーリー
4.25
キャラクター
3.50
声優
4.50
音楽
4.25
感想数
2
観た人
3

みらいちゃんに関する時系列考察

4.54.5
映像
4.0
ストーリー
4.5
キャラクター
4.5
声優
5.0
音楽
4.5

目次

簡単に整理してみる

1992年に放送された本作品、物語がメインで進む舞台も同じ1992年という設定だ。みらいちゃんがやってきた2007年が15年後になっていることからも分かる。ただし、時空のひずみが2007年の何月何日に起きたのかは明らかになっていないし、現代とされる1992年にやってきたのも何月何日かという明確な描写はない。ただ、番組放送開始は1月であったが4月になってもなつみたちが進級しないことから考えて1992年にやってきた方は4月ではないかという推測ができる。また、未来に帰って行ったのは1992年12月25日であるが、送り届けたのは、江地さんのタイムマシンの設定が間に合わず何月何日ということまでは分からない。 

いろいろな矛盾が生じる

では、未来からやってきたのは江地さんが送り届けた日と同じなのだろうか。確かに、最終回、江地さんはみらいちゃんが時空のひずみに飲まれて消えた日に行き、みらいちゃんが消えた直後に代わりに江地さんが連れていたみらいちゃんを未来の大介・なつみ夫妻に返している。しかし、このままではいろいろと矛盾が生じてしまう。1992年においてはたびたび未来からの通信があり、そのたびに未来のなつみが答えている。みらいちゃんが消えてすぐに返されてしまうと、そのなつみが存在しないことになってしまう。するとみらいちゃんに関してだけではなく、ほかの人の運命にも影響が出てしまう。特に遠足でクラスメイトをなつみが救うという事実が伝わらなければ、そのクラスメイトの生死にもかかわってくる。それ以前に、現代で過ごしたみらいちゃんは9か月ほど過ごしているわけだから、いくらか大きくなっているはずである。特に生まれてからの1年は急激に成長を遂げる時期だ。大きくなると同時に重くもなっているはずだ。また、ハイハイもできなかったものが突然歩き出すことになるわけだし、歯が生えていなかったものが生えそろって返ってくるわけだ。おかしいと思わないはずがない。

 矛盾がないように考察すると

それでは実際はどうであったと考えられるのだろうか。矛盾が起きないように考察してみる。まず、みらいちゃんが時空のひずみに飲みこまれて、1992年にやってきた日と、江地さんが1992年で9か月育てられたみらいちゃんを返したのも同日。これは描写があるので変えられない。作品中では、江地さんは未来の大介・なつみ夫妻にみらいちゃんを返してすぐに立ち去っている。そして1992年の描写に戻ってしまうわけだが、未来、2007年ではこの先に続きがあるのである。しばらくして江地さんは「伝え忘れたことがある」と言って大介・なつみ夫妻のところに戻ってくるのである。案の定、夫妻は、急激に成長したみらいちゃんを前に困惑していた。この子は本当にわが子なのだろうか。確かに見た目はみらいちゃんに間違いないのだが。戻ってきた江地さんが今までの事情を二人に話し始める。先ほど消えたみらいちゃんは、15年前のなつみたちによって9か月育てられて、今ここにいるみらいちゃんとして戻ってきたこと。小学4年生のなつみが両親とも海外に行く中で奮闘して悩みながらも育て上げたこと。子ども嫌いないづみおばさんも協力してくれたこと。その他大勢の力があってみらいちゃんが元気に成長できたこと。半信半疑だった二人も、目の前でみらいちゃんが消えたことや、今目の前に元気に育ったみらいちゃんがいることで江地の話を信じることにする。すると、江地さんからなつみにお願いがあるという。過去に通信してほしいこと。時々過去から通信が入るはずだから、それに答えてほしいこと。それを、“すでにみらいちゃんが戻ってきている事実を伏せて、みらいちゃんはまだ戻ってきていないように装って答えて”ほしいこと。ただでさえみらいちゃんの時間は9か月ずれてしまっている。これ以上歴史が変わってしまうことは許されないので、過去の事件が、その通りに進むようにアドバイスをしてほしい。ということであった。また、自分については“洋館を爆破していなくなった危ないやつ”とでも言ってくれ。タイムマシンを発明して一躍有名に、などと言ってしまうと、私に頼りすぎになってしまうだろうから。という一言も付け加えていたものと考えられる。このように解釈すれば、矛盾はなくなる。残りの問題は、突然急激に成長してしまったことになったみらいちゃんについてである。ただこれは、個人差で大部分は解決できるものだろう。二人とも「何せうちの子ですから、いろいろと成長が早いんですよ」と言いそうであるし、大概のことはそれで済ましてしますものと思われる。乳児期の9か月というのは大きな差であるが、ある程度成長してしまえば大した差にはならなくなる。時間がたてばたつほど問題にならなくなってくることであろう。かくして、無事に物語は矛盾なく成立するのである。

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ドラマのタイトルだったら大騒ぎ

実は私もなんですこのアニメが放送された1992年頃は、一人っ子の家庭が増えました。それ以前は兄弟がいるのは当たり前で、家庭の中に赤ちゃんの泣き声がするのは当たり前の事だったそうです。そして、ご両親が共働きで小学生が1人で留守番をするのも多くなった頃だと思います。そんな時代にこの『ママは小学4年生』を制作した理由は、赤ちゃんという存在がどういう者なのか知って欲しかったのではないでしょうか?自分よりも小さな存在を守らなきゃいけないと子供達に思って欲しかったのではないでしょうか?かくいう私も1人っ子で、兄弟がいる環境というのがよく分かりません。私が小学生の頃には1人っ子は珍しく、兄弟がいる友達が羨ましかったです。それと、この時代は子供達がオシャレを楽しむ時代でもあったんですね。大介が長い髪を後ろで束ね、左耳にピアスをしている設定は、SMAP全盛期だったので木村拓哉さんを意識したのかもしれません。こんな風...この感想を読む

4.04.0
  • yukiyukiyukiyuki
  • 398view
  • 2006文字
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