最初の期待とは裏腹に最後はモヤモヤ - スターダスト★ウインクの感想

設定自体はよくある少女漫画

杏菜と颯と日向の3人が繰り広げるラブコメディです。王道な少女漫画の設定でした。モテモテのイケメン幼馴染2人が普通の平凡な杏菜を好き。杏菜は最初2人は恋愛対象外と言っていたが結局はどちらにも好意を持ちます。正直普通に読んでいたら「あぁまたこの展開ね」と思うかもしれませんが、春田ななさんは読者を良い意味で裏切ります。

取り合って不仲になると思いきや

杏菜を取り合って今までの仲良し3人組が崩壊してしまいバラバラになると思いきや、颯と日向は今まで通り。むしろ杏菜が2人の間に入らなくなります。この物語の良いところは恋愛中心になって友情が壊れると言うことがないところです。お互いがお互いを思い合い、譲ったり攻めたりを繰り返します。杏菜は途中で日向のことが好きだと言われますが颯と付き合います。こんなにゴタゴタする話があるかというくらいもどかしいです。ですが引き込まれるのがこのスターダストウインクです。

颯と日向、杏菜が選ぶのは

ゴタゴタすったもんだしますが、最終的に杏菜が選ぶのは読者的には「ええっ」となります。その流れならそっちを選ぼうよ、そう考えますが今後の3人の関係を思うと正解なのかもしれません。しかし私はやっぱり王道な設定でストーリーの進行も王道なら結末も王道を貫いて欲しかったと思ってしまいました。しかしなんと言ってもこの物語の主人公は杏菜であり、確かに杏菜ならその人を選ぶだろうと妙に納得はできます。

しかし何と言っても出てくるキャラが美人、イケメン

杏菜は平凡な子だと言う設定ですが、その他に出てくる主要キャラクターは皆揃って「美人」か「イケメン」です。杏菜を惑わすもう1組の幼馴染も美男美女。さらに日向を惑わす女性も美人。そして颯の元カノとその幼馴染も美人と可愛い子です。唯一そんなにイケメンじゃないのはその颯の元カノの幼馴染くらいでした。こんなに美男美女ばかり出してくる漫画は少ないかもしれません。むしろこの設定で1番違和感があるのはそんな中で杏菜がイケメン幼馴染2人に好意を寄せられていたことくらいでしょう。しかしこれは少女漫画です。春田ななさんも華やかな世界観が受けると言うのを考えてのことかもしれません。

それでも疑問が残る部分

彼らは杏菜のことを好きでいながら他に付き合った人がいたり、好きな人がいたりとその部分に関してはどうしてその設定を混ぜたのか疑問になりました。正直そこを考えると本気度が半減してしまいました。話を面白くしようとした結果少し年上の層には納得できない部分があると思いました。