Aコース実現まで秒読み!?侍骸骨と戦える日は近い!
キャラクターのチョイスが現代的
フジケン、敏晃、憲希、怜が俗にいうヤンキーで、この4人に定番のごとくカモられるのがボンボンぼっちゃんの飯田君ですね。
街でナンパを賭けている描写からして相当チャラついているイメージの4人。ピアスにタバコ…現代の若者を連想させる描写です。未成年の喫煙を描写して大丈夫!?とは思ったものの、これがよりリアルな”いけないことをしている男子達”感があり読者にキャラクターを連想させやすくしているのでしょう!
そして登場、飯田君!怜を怖がりつつも自分の威厳を発揮しようと頑張る彼はなかなか憎めない!数多くのゲームをクリアしたと誇らしげに言っていた事から、多くのゲームキャラクターを操ってきたことでしょう。…でもね飯田君、残念だけど今回は、ゲームキャラじゃなくて
『君自身の身体だからッ!!!!』
操るもなにも、自分で走るしかない!自分で戦うしかない!今まで頭脳で分析してきた事を自分に即座に反映しなければならない。つまり、冷静に分析するだけの体力が必要だったということなんだよ!!
自分のボディを見るんだ飯田君!!ぽっちゃりじゃないか!!そんなわがままボディで参戦した時点で君の負けは決まっていたのだよ!!結局お財布となってゲームオーバーとなったのは読者が予想し、期待していた展開であったので期待を裏切らない意味ではキャラ立ちしていましたね!!
クラスに一人は必ずいるタイプです。自分の経験と価値観と親をやたら自慢してくる子。彼はそのタイプであり、ほとんどの人が距離を置きたくなる存在です。飯田君を嫌いだという人も多いのではないでしょうか。私も最初は嫌いでした(笑)
しかし、その敬遠されがちな性格ゆえフジケン達以外友人(?)がいないとされる彼ですが、ゲームを数多くやってきたと公言しています。ということは…今までやってきたゲームはソロプレイ…つまり一人、家で寂しくゲームをしていたのでは…!?ゲームセンターでフジケン達にカモられながらも遊べるというのは彼にとって唯一の楽しみだったととしたら…なんて考えると、飯田君も可愛いんですよ!(笑)
そんな飯田君、一番最初にあっさりとゲームオーバー。そりゃ、マシンガンでも倒せない敵を飯田君一人では倒せるハズがない。生きて死ぬ感覚を味わうなんて…ある意味斬新な体験が出来たんですね飯田君。同じく肩を刀で侍骸骨に切られる体験をした憲希君はそんな深手を負ってもなお、持前の性格イケメンを出してきましたね!飯田君と扱いが違う…!
よかったね敏晃!憲希のおかげで助かったのよ!!
ボンボンゲーマーの飯田君、クズだけど重要キャラ敏晃君、心優しきヤンキー憲希君、クールなやんちゃボーイ怜君…さて、ここで思ったことが一つあります。
『フジケンキャラ薄くない!?(笑)』
いいキャラはしていたんですが、他4人のキャラが濃すぎて(特に怜)フジケンのキャラがふるいにかけられた小麦粉のごとくみるみる薄く…!ノーマル主人公としては最高ですが、ほぼ最後のダイナマイト印象しかない!!ほとんど怜の狂気ぶりに負けていました。後半はフジケンもっとキャラ出せ!頑張れ!!となってました。
ゲーム内でしか発揮しないキャラがお互い発覚し5人の仲はより深まったように感じるフィナーレでしたね。飯田君と4人は一見いじめなどの光景に見えがちですが、飯田君本人も満足そうなのでこういう関係の持ち方も無下に否定できないことは実状ですね。この5人はなんやかんや大人になっても仲良くやっていく感じがします(笑)
現実も夢じゃない!?バーチャワールド!!
物語の大本命!バーチャワールドですね!!この小説を読んで”実際にあったらやってみたい”と感じた人は多いのではないでしょうか?
迷彩の服に一丁の拳銃…ここで、なぜコスチュームが迷彩柄だったのかを考察!おそらくあのコスチュームは陸上自衛隊を連想したのでしょう。
Aコースは敏晃の過去をモデルにしていました。当時は多くの警察や野次馬が燃え盛る病院の外で待機していたことでしょう。つまり、現実的に考えれば、ゲームをクリアした敏晃は『赤子と少年の救助に成功した自衛官』という設定なのではないかと思います!自衛官が銃を所持していても何の不思議もありませんし、人を助けた英雄…本当の意味のWINNERだったのです!
腰に装填されていた銃と腕の時計。銃を撃つということは少年なら誰しもが一度はやってみたいことであり、またそうそう日常で出来ることではありませんよね。それが現実でなく想像の世界で叶ってしまう世界がバーチャワールド!
実際強い骸骨相手に銃を炸裂させていましたね。怜やフジケンなんかはマシンガンやダイナマイトまでぶっ放してました(笑)マシンガンの炸裂音がリアルに体験出来て興奮しない男子がいるでしょうか?否!!こんなスリリングな体験を、仮想空間で好き放題できるんです!羨ましい…!
腕に付けられた腕時計が、ゲームらしさを出していましたね。銃や迷彩服でリアリティを追求しながらも、プレイヤーに頭脳で考えさせる仕組みで面白そうです。ゲームといえば、引き出しの中に入っている銃の弾やアイテムを入手していく頭脳戦が魅力ですね。腕時計とボタンというアイテムで上手く飯田君の卑しさを引き出していたと思います(笑)
ボタンに関しては、心理戦も働き怜の腹黒さも引き出したアイテムでもありましたね。
ここに関して、飯田君は「僕が思うに…」とあまり腕時計に対して確信めいたことを発言して居ません。つまり、1での考察のとおり、マルチプレイを体験したことがなく、”およそ”での想像しかできなかったのでしょう(泣)でも予想当たりご満悦な飯田君。よかったね!
病院に突如現れた巨大な鎧侍骸骨。これを銃でやっつけるわけです。自分に与えられた痛みをリアルに感じるというデメリットがありつつ2メートル以上の骸骨目の前にしたら普通チビります(笑)
某ゾンビゲームでも強敵にはチート武器の存在が必ずありますから、最初の銃だけではないとは思っていましたが、まさかのダイナマイト!!別にロケットランチャーなんて期待してなかったんだからねッ!!
最強ボスともう一つ、ゲームの定番NPCです。今回は敏晃の母親でした。ここはすこし切ないシーンでしたね。NPCですから、同じ行動をするのが決まり。最近のゲームはNPCも様々な行動を与えられているものもありますが、この小説の初版は平成16年発行ですので、この頃はそこまでNPCにこだわりあるゲームは発売されていなかったように思います。あの場面で女性を引き留める術はなかったのでしょう。
しかし、実際にこんなゲームが現実に出来たら若者の脳が『ゲーム脳』になると思っています(笑)街中でダイナマイトを炸裂させる高校生が出てきたらどうしよう…なんて考えてしまいますね!
ただ、技術がメキメキと進化していく日本では必ずしも実現不可能ではないと考えます。漫画家や小説家の夢を現実にしたいと願う技術者がいることで、鉄腕アトムからペッパー君、タケコプターからドローンが生まれたわけですから。
頭に針を注射する過程は置いておいて…自身の指先の感覚とロボットの指先の感覚をリンクさせる実験も成功しているとのことです。近いうちに、もしかするとバーチャワールドが実現するのでは!?と期待しています。
2017年の今!ついに実現か!?
最近流行りの『VR』バーチャルリアリティーの略称ですね。おお!?どこかで聞いたことがある響きだぞ!?そうだ!バーチャワールドだ!!
今まで2Dだったものが特殊なゴーグルを装着することで3D化した世界が体験できるという優れもの。既に数多くのアニメのワンシーンやゲームがこのVRで体験できるほどにまで進化しているようです!
こ、これは!!夢にまで見たAコースが体験できる日も近いのではないか!?自分の視線を他の空間に見せることは現時点では叶っています。炎燃え盛る病院で侍骸骨と対面する所までは十分可能です!!あのスリリングを味わうことは可能となりました!これはすごい事だ!!
しかしまだ、全身の感覚を完全テレポートすることは叶っていません。正直様々なリスクや危険性が多いとされる為、実現は非常に難しいと思われます。でも…!ここまで出来ているなら出来るでしょ!!と思っている自分がいますね!(笑)
恐ろし程に進化している技術。某人造人間ロボットもリアルに操作可能になりファンからすればとんでもない夢が叶う体験となっていますから、この作品のいちファンとしてバーチャルワールドを実現してほしいですね。
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