頑張りたい時に！ - capetaの感想

本気で何かに打ち込みたい時に！

主人公の平勝平太（カペタ）は、幼い時に母を亡くしていて、父との2人暮らし。幼い頃から、父に迷惑をかけないようにとどこか本気に慣れない幼少期を過ごしていました。そんな、カペタが初めて本気でやりたいことを見つけ、健気なカペタの頑張りが徐々に周囲を巻き込んで、F１レーサーを目指す壮大な物語。本気になることのできない、または本気で打ち込めることのない人たち、このままでいいのかななんて不安を吹っ飛ばしてくれる爽快な物語です。自分はこのままでもいいのかなーなんて感じた時、何かに打ち込みたいって時に頑張る力をくれるストーリーです！

環境を行動で変えていく力！

カペタを中心に繰り広げられる人間ドラマ、決して恵まれない環境でレーサーを目指すカペタが周囲の人間を自身の行動を持って動かしていく様は心を揺さぶられます。日頃抱える人間関係なんかも、主人公のように自分自身の行動によって変えていけたらすごいなぁなんて触発されたりしました。また、周囲でカペタを応援する人たち、カペタの本気を目の当たりにしてカペタの魅力に自然と引き込まれていってしまう様は、読者と同じ目線なののかなと感じますね。

ライバル達との人間ドラマ

カペタのライバルである源との幼い頃からのライバル関係。F３で登場するライバルチームの金田など魅力的なライバルたちとの人間ドラマは見応えありです。カペタの憧れる源に嫉妬する金田、カペタの才能に脅威を覚える孤高のレーサー源、心理描写なども人間臭くF１などのモータースポーツに興味のない人でもついつい引き込まれちゃう作品になっています。

メッセージがビシビシ伝わってくる！

言い訳をしない、自分に与えられた環境で最大限努力をするなど様々なメッセージを感じました。自分自身に置き換えて見ても、日頃つい与えられた環境のせいにして努力を怠る局面など自分自身の行動を見直そうって素直に感じさせる力強いメッセージ性は本作の魅力かなと思います。環境すらも自分自身でマネージメントしていくことの重要さを改めて感じました。変な自己啓発本を読むよりも個人的にはよっぽどわかりやすいメッセージがビシビシ伝わってきて、個人的には今後もモチベーションが下がっている時や、もっと頑張らなきゃって感じた時に何度も読み返したい名作かなぁと感じてます。曽田さんの作品の多くがそうであるように、アツい男の生き様ここにありって感じですね。