ちば てつや の名作 - ハリスの旋風の感想

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ハリスの旋風

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画力
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ちば てつや の名作

5.05.0
画力
4.5
ストーリー
5.0
キャラクター
5.0
設定
5.0
演出
5.0

目次

♪どんがどんがどんがらがった 国松さまのお通りだい

今から40年位前だったか、テレビアニメで「ハリスの旋風(かぜ)」が放映されていたのを懐かしく思い出す。今でもこの主題歌を口ずさめるほど好きでよく観ていた。父が原作漫画を集めていたので、当時小学生だった私も熱心に読んでいた。ちなみに主人公の国松君の声を大山のぶ代さんがされていたことは、ドラえもん世代の私は最近知って非常に驚いた。

懐かしい昭和時代のスポ根

空き地、土管、番長、不良グループ、いつもなぜかそばにいるかわいい女の子等、昭和時代の、私よりも前の世代の漫画によく出てくるよくあるパターンで、主人公が運動神経抜群で様々な部活を優勝に導いていくというよくあるパターンの漫画だが、登場人物の顔もキャラクターも今でも色あせない、さすが ちば てつや と言えるしっかりした作画と、丁寧なストーリー作りで今読んでも面白い。

大人から子供まで楽しめる

主人公の国松君は、背が低いがけんかが強い暴れん坊だが、かわいくて憎めない。その国松君が様々な部活で運動神経の良さを発揮し、部員と力を合わせて優勝に導くストーリーは爽快でワクワクする。

ストーリーに引き込まれて、他の部員やハリス学園の生徒と同じ気持ちになり、いつの間にか国松君を、ハリス学園を応援しながら読んでいる。国松だけではなく、アー坊、メガネ、おちゃら、サハーラ東郷などそれぞれのキャラも個性的で魅力的である。明日のジョーと違って明るく楽しい気分になる。(同じ作者なので国松の顔は矢吹丈とよく似ている。)

国松君のようなずば抜けた運動神経は漫画でしかあり得ないと理性では思う一方、勝つことを期待しながら世界に入り込んで読んでしまう自分がいる。

今の時代でもスポーツのルールや根性は変わっていないので平成生まれの人が読んでも国松君と一緒に様々なスポーツを楽しむことができるのではないだろうか。

その後の国松君がどうなったか気になる

理事長に見込まれた国松君は、ハリス学園の本校へ留学することになり、羽田空港から渡米したところで物語は終わってしまった。きっと国松君のことだから英語を話せなくても根性で活躍したんだろうな、いやいや、さすがの国松君でもアメリカでは無理だろう等と想像しながら読み終え余韻を残す上手な終わり方になっている。私は国松君の本校での活躍を描いた続編が出るだろうと期待をしていたが、今も続編は出ていないのでどうやら完結したらしい。国松ファンとしては続きを読みたかったな。まだ期待できるだろうか。

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