人間の美しさと醜さ - 黒執事 Book of Circusの感想

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アニメレビュー数 2,474件

黒執事 Book of Circus

4.674.67
映像
4.67
ストーリー
4.33
キャラクター
4.17
声優
4.67
音楽
4.67
感想数
3
観た人
3

人間の美しさと醜さ

4.04.0
映像
4.0
ストーリー
4.0
キャラクター
4.0
声優
4.0
音楽
4.0

目次

19世紀末期のイギリス。"悪の貴族"と呼ばれるファントムハイヴ伯爵家には、彼に従う執事セバスチャン・ミカエリスがいる。そんな彼の正体とは何と「悪魔」!「ファントムハイヴ家の執事たるもの、これくらいできなくてどうします?」のセリフどおり、やる事なす事、すべてが完璧なセバスチャン!さすが、「あくまで、執事!」

悪魔であるセバスチャンと契約したシエルは、暗い過去を持ちながら、裏社会で「女王の番犬」という異名を持ち、事件があれば動いている。シエルの過去や事件に翻弄されながらも、問題を解決していく。

物語

原作、1期・2期に続き3期目!

原作でも人気の高い「サーカス編」がついに待望のアニメ化!比較的原作に忠実に描かれています。

《本編の主なあらすじ》

イギリス国内で子供達が行方不明となる事件が発生。街を賑わす「ノアの方舟」という移動サーカス団の移動先が現場と重なることから、シエルは女王より調査を命令される。シエルとセバスチャンは調査のため入団テスト受け、劇団員としてサーカス団に潜入する。サーカス団の正体とは?真相を知ったシエルの行動とは?

《感想》

黒執事らしい内容ですが、とにかく暗い悲劇なお話です。サーカスメンバーはそれぞれハンディを抱えていますが、それを助けたのが、通称:お父様の「ケルヴィン男爵」。そんなお父様の指示で、悪いと分かっていながらも、助けてもらった恩人への恩、大切な家族や兄弟のために犯罪に手を染めついくメンバー。人は大事なもののためなら何だってできるということ伝えたかったんだと思います。

しかし、誘拐された子供たちが何のために誘拐されていたのかを知り、拒絶反応を起こしていましたね。そりゃそうですよね。自分たちが使用している義肢がその子供たちから作られていたなんて…。そんな目的のために犯罪に関わってしまっていたこと、ハウスワークスに残してきた兄弟を守りたい気持ちも裏切られ、恩人のため、家族のために行っていたのに…。何だかサーカスメンバーがかわいそうになりました。

また子供たちを誘拐する目的は、悪趣味な黒ミサにも関係しているようでした。シエルも過去に誘拐された経験がある描写があり、シエルとセバスチャンが出会うきっかけとなったものです。ここのシーンは意味深なところがまだまだ多く、すべてが明かされていないので今後の布石になっているのかな?今後が楽しみです。

そんなこんなで、シエル誘拐の衝撃映像も出てきましたが…全くケルヴィン男爵の変態ぶりがそれ以上の衝撃で。笑

そんなケルヴィン男爵にキレたシエルは、女王の命令に反して、みんな殺しちゃいましたね。冷酷といえば冷酷なんでしょうけど…。シエルの立場からしたらそうなってしまうのも無理はないと思います。そんな経験をしたら普通はやっていけませんよね…。契約とはいえ、シエルを支えるセバスチャン。二人の関係性が深く垣間見えたような気がします。

また、見どころとしてバトルシーンは外せないです。セバスチャンの闘うシーンはもちろんですが、ファントムハイヴの使用人たちのバトルは必見です!

普段、ダメダメな使用人たちですが、バトルに関してかなり強い!ということが判明!本当に強かったです。彼らもそれぞれ色々な過去を持っていて、「過去」というキーワードでサーカスメンバーとの対比というか、スポットを当てて話を進めているなという印象を受けました。

キャスト

セバスチャン・ミカエリス - 小野大輔
シエル・ファントムハイヴ - 坂本真綾

ジョーカー - 宮野真守
ドール - 高垣彩陽
ビースト - 甲斐田裕子
ダガー - 岡本信彦
スネーク - 寺島拓篤

小野D、真綾さん大好きです!

セバスチャンの「あくまで、執事ですから」はもう鉄板ですよね。声が色っぽすぎます。

また、ビーストとの交渉がエロすぎました。笑

真綾さんは演技力、ポテンシャルの高いがさすがです。最後の丘の上の高らかな笑いと、「悪魔より悪魔らしいけど、それが人間なんだ!」という迫真の演技に胸を打たれました。かなりリアルで深かったです。

新規キャラクターでいえば、ジョーカー役のマモちゃんです。もう、聞いててマモちゃんが全面的に出ていましたね。笑   面白かったです。

音楽

OP:「ENAMEL」シド

ED:「蒼き月満ちて」AKIRA

黒執事の楽曲としてシドはよく使用されてますね。

個人的にシドは大好きですが、今回の曲はサーカス編にぴったりだと思いました。映像もキレイだし、演出も最高!曲調もカッコいいし、歌詞にセバスチャンの台詞である「YES,my lord」が入っているので黒執事感が出てますよね。

最後に

今回の作品は、「生と死」「人間の美しさと醜さ」がテーマとなった作品だったと言えます。基本、裏社会でのお話なので、作品自体、死を匂わせる暗い話が多いですが、生きることの大切さ、難しさ、時には生きるために何でもやってしまうといった「表裏一体」を感じてしまいました。それは人間の心の「表裏一体」にもつながっていると思いますが、「だから人間って面白い」ってセリフの通り。そうだなと共感しました。

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他のレビュアーの感想・評価

相変わらず設定が凝っている

今までなかった展開!今までの黒執事といえば、基本セバスチャンが体を張っているイメージだったのがシエルも体を張るシーンんが多かった気がする。アンダーテイカーから情報を聞き出す=セバスチャンが頑張るって感じだったのがシエル自ら情報料を払うところが原作の段階から「おぉ」と思ってたけど。笑うまでの時間とシエルの疲労感が良かった。ここでさらっとこなされたらなんか萎えてしまう所だったけど、ちゃんと期待を裏切らない!!そしてこのcircus編までシエルが双子だったことを知らなかった。僕たちを助けて!のセリフとケルヴィン男爵が初めてシエルにあった時のシーンを観て、あれ?左右にシエルがいる?一人は人見知りで病弱?というので検索かけたら双子と書いてあって今まで気付かなかった自分に凹みました。そして入団テストでのセバスチャンが生き生きしてるのもいいし、それにまさかのシエルにスマイルって名前(笑)真逆な上に、セバス...この感想を読む

5.05.0
  • 柚季柚季
  • 124view
  • 2061文字
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黒執事の最高傑作

個性豊かな登場人物、そして深い闇黒執事のアニメシリーズでは全て人間の闇が背景にあってそこが強く浮かび上がるまでの工程が見どころなのですがこのストーリーに登場するサーカス団、とにかく明るく優しい!!そしてひとりひとりがとっても個性豊かでそれは一人一人のコンプレックスだったりするのです。そう、コンプレックスを活かしたサーカス団!義手がいたり義足がいたり体の大きすぎたり成長がとまって幼いままの見た目で育った老人がいたり…それは様々で現実世界にも存在する体にハンデを抱えた者のサーカス団。でもとっても明るくて優しくあたたかいこの集団にシエルたちは奮闘することになるのです。サーカス団に入団 慣れない環境シエルはこのサーカス団の調査を頼まれていたのでここに入団をすることになります。そこでつけられた名前はなんとスマイル!笑顔が足りないから、スマイルなんだそう。。それにはシエルもブチ切れるが入団しなくては...この感想を読む

5.05.0
  • たまきたまき
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  • 1333文字

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