ヴィクトリア朝と幼女好きにはどハマり
好きじゃなきゃここまで描けない!
漫画界一、いや私の中ではずば抜けてトップの書き込み魔の森薫先生。心の底からヴィクトリア朝のイギリスが好きなんでしょうね。もはや変態的と行っても過言ではないと思います。1巻ではその書き込みも大人しいもの(そもそもまだ漫画の書き方もあまり知らなかったらしい)ですが、代表作『エマ』を経た2巻はもう爆発。フェチの駄々漏れとでも言いましょうか。好きなものへの捌け口と化していて思わずニヤリとしてしまいます。私自身、ヴィクトリア朝のイギリス文化がとても好きなので、ストーリーとして一回楽しんだあと、もう一度インテリアから生活雑貨など見るために読み返します。一番好きなのは『洗濯バサミ』。2巻で洗濯物を取り込むときに描かれたピンッと飛んでいく様がたまりません。
幼女メイド
もうこれも作者のフェチとしかいいようがないですけどね(笑)!幼女とは言ってもシャーリーは13歳ですが…それでも、13歳の女の子がオールワークスのメイドとして雇われるなんて普通じゃありえないですよね。調べてみたところ13歳までに家事などを自分で覚え、やっと雑用のメイドになれる程度だったようです。シャーリーはこのときすでに『前の家でだいたいのことは…』と言っており、全てほぼ完璧にこなしています。彼女の過去に何があったの?!さぞや過酷な人生を?!と考えざるを得ません。うーん…でも、知りたいような知りたくないような…
かわいい子には旅をさせよ!
そんなシャーリーもべネットというとても優しい女主人に雇われ、穏やかな日々が訪れました。シャーリーが幸せならそれでいいんです。もう親のような気持ちで見ちゃいます。壮絶な過去があったと仮定しても全く修羅場のないおしんのようなものです。メイドものゆえに家でのなかで話が完結してしまうのでストーリーとしては行き詰まり感も。そんなときに、シャーリーがおつかいやらお届け物やらで出掛けるのです。そのドキドキったら!親心ゆえのハラハラも!ロンドンではじめてのおつかいみたいな!そして、前述の通りの当時の生活も緻密に丁寧に描写されているからシャーリーが出掛けるだけで一粒で二度美味しい!ヴィクトリア文化大好きな私にはロンドンをくまなく廻っていただきたいです。この先どこまで続くかわかりませんが、願わくばシャーリーが結婚するまで続けてほしいなぁと、そしてそのときは号泣しちゃうなぁと思うおばちゃんなのでした。
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