未来は一家に一台ヘルパーロボットの時代かも!?
ヘルパーロボットが必需品の時代へ
そう遠くない未来に必ずやってきそうな話。何年も前からロボットはいかに人間に近づけるかを課題に開発されているが、ロボットが人間のこころを宿す映画はいくつもある。そして逆に人間が、ロボットや人口知能を持つ機器などに感情移入する映画もここ数年多く出ている。「her 世界でひとつの彼女」や「トランセンデンス」もこの部類だ。今後ロボットや機械が相手の映画が、より現実的な設定で増えそうだ。
身近な機械が最近よくしゃべる。ロボット掃除機もそうだし、我が家の炊飯器も「何時に炊けるように予約しました~」としゃべるくらいだ。老後、家族に迷惑をかけたくないと自ら施設行きを望む人もいるが、施設が今でもすでに足りていない。超高齢化時代に突入している日本には深刻な問題だ。老後自分はどうなっているかな・・・と考えさせられる映画かもしれない。ロボットが日常生活のちょっとしたことまでやってくれるなら、介護する家族はものすごく楽になるだろう。
必要なのは精神的なヘルパー
お金があれば身の回りのことをお世話してくれるヘルパーさんを雇えるが、些細な日常の話を無制限で、ただ聞いてすべてを受け止めてくれるようなサービスはない。さすがに人間相手では気を使うし、本音が話せなかったり、逆にストレスになったりするかもしれない。ロボットという無機質な存在で、セッティングされたことしか話さなくとも、一人無言で生活するよりもずっと人間的な生活が送れるのだ。
この映画のロボットヘルパーは機械音で音声を発生するのではなく、まるで本当の人間のように、感情があるかのように話す。かなり進んだロボットだ。ロボット開発については詳しくないが、ここまでのロボットができるまでにはまだ時間がかかりそう。もし存在していても、実用化までに時間がかかりそうだ。配偶者が先に亡くなったり、そもそも結婚しない人も増えている現代は、年をとってから一人の時間を過ごす人がますます増えると思う。若いうちはいいが、歳をとってからの一人は孤独を感じるのではないだろうか。もちろん全員がそうではないだろうけど。
すご過ぎるヘルパーロボットくん
それにしても観ていると私もこのロボットがほしくなる。料理を作ってくれるし(しかも健康的な)髪の毛も切ってくれる。まぁたまに小言を言うが、それもおじいさんのためを考えて設定されたもの。ペットのように存在自体が癒しで、純粋な生き物が一緒にいることも癒されるが、結局逆に世話をしなくてはならない。歳をとってからでは負担かもしれない。その点ロボットは何日か留守にしても腹ペコで死ぬ事もないし、掃除までしておいてくれる。なんて都合が良い存在でしょう。
未来への希望が詰まった映画
この映画には、先進国ならではの問題「高齢化社会」に対する希望と願望が含まれている。頑固なおじいさんでも、ロボットなら嫌気がさすことなく根気強く話を聞いてくれる。歳をとればとるほど、自分でも気づかないうちに頑固になっているものだ。ロボットくらい根気よく話を聞いてくれる存在がいると、こりかたまった考えや心がすこし溶けるのではないだろうか。ボケるというのは自分の家族も分からなくなるのだから寂しい。私が介護を必要とする頃までに、こんなロボットが手頃な値段で買えるようになるとうれしいんですが。。。
「認めたくないけど私は人間ではない」というロボットのセリフが印象的だった。ロボットなのに感情が入っている。いつも冷静な判断でフランクじいさんを助けてくれたロボットくん。一人一台ロボットヘルパーの時代がやってくるのか。そうなると介護する方もされる方もかなり助かると思う。期待感と同時に、人間同士の関わりが減りそうな寂しい気持ちもある。
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