生きているということ
生と死
尊厳死について描かれている映画です。私にも一ヶ月ほど植物状態になりそのまま亡くなった家族がいます。なのでこういう映画をみるたびに当時のことを思い出してしまいますね。私の家族は意識なくそのままだったのですが、もしラモンのように意識はありって状態でしたら同じようなことを思っていたかもしれないと。死ぬということは生きるということだと私は思っています。生きなければ死ぬことなんてできませんからね。テーマがこういう命というものを題材にしているだけあって、いろいろと考えさせられてしまう映画でした。ロサへの言葉[逃げられる君は幸せだ]これはロサだけではなく、健康で不自由ない暮らしをしている自分たちにも刺さる言葉ですね。辛いことから逃げることもできないなんてこんなに苦しいことって他にあるのでしょうか。ラモンだからこそ言えるハッとさせられる台詞でした。
周囲の想い
ラモンの考えに賛同してくれるものもいます。でもだからと言って彼の死を願っているわけてはないのですよね。彼の意志を尊重するのはそれだけラモンに近い存在であり、彼を理解しようとしているからです。でもラモンの考えに反対してる者の気持ちだってわかりますよ!どんなにラモンが動けなくても、周りが面倒みるから生きようって言いたくなるのもわかります。どちらも決して間違っていないから尊厳死とは難しいのだと思います。間違ってないし、どちらも絶対に正しいわけではないですからね。いろんな人がいますから、いろんな命に対する考えを持っているのは当然のことです。映画のなかでもありましたが、自殺と同じじゃないかって考えだってわからなくもないです。なぜ自分は生きなければいけないのかって答えが自分でわかってないといけないなって思いました。
明日どうなるかわからない
これ本当にそうなんですよね。普段考えないけど、実際周りでいきなり人が亡くなるということが起きるとこういうことって考えるようになります。映画の中でラモンが兄にこういうことを言う場面では本当に共感できました。誰にだって死のリスクはあるんですよね。だからこそ日々こうやっていられることを大切にしないともったいないし、死んで後悔することなんて嫌ですから。ラモンにとって生きるということはずっと海で旅してきた人ですから、自由でいたいということだったのかなっと。健康で命あるこの身体を大切にし、日々を一生懸命にすごさないといけないなって思いました。
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