ただのラブストーリーではない! - リッチマン,プアウーマンの感想

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ドラマレビュー数 1,147件

リッチマン,プアウーマン

4.504.50
映像
4.50
脚本
4.13
キャスト
4.75
音楽
4.75
演出
3.88
感想数
4
観た人
10

ただのラブストーリーではない!

5.05.0
映像
5.0
脚本
5.0
キャスト
5.0
音楽
5.0
演出
5.0

目次

性格や価値観の違う二人の成長していく姿

天才的な才能の持ち主でカリスマ性、名声や富を手にし、公私ともに充実しているかのように見える主人公。彼の無意識に人を馬鹿にして傷つけてしまうデリカシーの無さや、幼少期に経験したある出来事からの人間不信なところは、ヒロインである夏井真琴が現れ大きな悩みの壁となる。

ヒロイン真琴の努力家で真面目、でも不器用。というキャラクターはどこにでもいるような、親しみある人物像で、特に若者は感情移入もしやすい。また、主人公の率直で包み隠さない的を射た鋭い意見は、言われる側は傷ついてしまっても、そのごもっともな指摘にどこか爽快感がある。

性格や価値観が極端に正反対な二人だが、お互いに欠落していた大切なものを補い合い成長していく姿は、恋愛の進展と同様に人としての心の変化も楽しめる内容の一つである。

現代版「プリティーウーマン」

インターネットで検索しても調べることのできない「恋の法則」「女心」などといったルールや目に見えないものに振り回されながらも、主人公は真琴と向き合うことでより人間らしく成長していく姿は、視聴者の心を温かくする。

また、東大卒の秀才であるヒロイン真琴に関しても、学校では教えてくれない、辞書を引いても載っていない、決まったルールや答えのない「就職活動」という戦場に悪戦苦闘していた。いくら勉強ができても、記憶力が良くても、「自分らしさ」というものを見つけられずにいた真琴は、現代の若者と重なる部分があるのではないだろうか。自分の信じた道をどんどん進んでいく、天才的な主人公に刺激を受け、必死に追いかけていく真琴だったが、より密接な関係になるにつれて、ポテンシャルの違いに後ろめたさを感じる真琴だったが、徐々に「自分にしかできないこと」を自分なりの方法で見つけていく姿もまた、就職氷河期の中もがく若者への前向きなメッセージであるように思える。

ITというものをより身近に感じることができるドラマ

「面白いことがしたい・誰にもできない新しいものを作りたい」と思う気持ちが強かった主人公も、物語の終盤では、「人々の生活を豊かにするもの」を作るために、社員一丸となり、協力し合い、新しいプロジェクトに専念する。本作は単なるラブストーリーではなく、ネット社会であるこの世の中、ITが限られた専門分野の中だけで生かされている手段であるのではなく、人と人との心を繋げる大切な架け橋としてあり続けるべきものだと考えさせられるドラマである。

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アクセルしかない青春で

旬とは、昔ながらとの配合このドラマはmiwaに支配されている。なんて言うのは大げさですが、ドラマのタイトルを見ると、すぐにmiwaの歌う主題歌「ヒカリヘ」がパーッと頭の中に広がります。その逆も多くて、この曲を聴くと、このドラマを思い出します。アーティストの才能もそうですが、ポップスってすごい力がありますね。旬のドラマって旬の曲がセットになっていることが多くて、旬旬(しゅんしゅん)してるとああドラマだなあって感じがしていいですね。高級ブランドチョコより、グリコのポッキーとかロッテのパイの実を、はぁおいしいなーと感じるのに似ています。(高級チョコも良いのですが。)こんなふうに、旬のドラマとは、老舗の作りに加えて、「今」に対応する導入の気軽さがなくてはいけません。連続ドラマは、めちゃめちゃ深い味わいとかは、なくて良かったりします。それがおいしさであり、飽きないから最後まで見ても、まだ見たくなる。今作...この感想を読む

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安定、転落、復活

不思議な出会い29歳にして時価総額3000億円のIT企業の若手社長日向徹(小栗旬)と彼の可能性を最大限に引き出し会社を上手く操る朝比奈恒介(井浦新)が作り上げたNEXT INNOVATIONという会社で始まるストーリーです。日向の性格もきつく毎月会社ではいつクビになるのか恐れる社員が沢山いる中、母と同姓同名の就活生で澤木千尋(石原さとみ)に出会う。彼女とは企業説明会での出来事をきっかけにインターンシップに会社に来ます。この時は名前が同じで気にいったのか、珍しく自分に反抗してくるのが気になったのか採用したのは謎です。澤木千尋が会社に来ると、普段病気で名前が覚えられない日向が名前をフルネームで呼び会社が混乱している光景も面白かったです。しかし彼女がいつ本名を語り今までは嘘をついていましたと公表するのかがハラハラドキドキでした。嘘つき・裏切り澤木千尋はレストランで日向と出会い酒の力を借りてようやく打ち明けましたが、...この感想を読む

4.54.5
  • mkei1mkei1
  • 120view
  • 1034文字

憧れるところがたくさん

石原さとみさんが東大卒なのに就職がなかなか決まらないところから始まるんですが、私も当時就活をしていていろんな会社から断られる辛さとかがすごく共感しました。小栗くんが演じていた役は少し難しすぎる会社で頭のいる仕事だと思ったけれど、それが石原さとみさんには合っていたんだなと。記憶力がすごいのがビックリしました!さすが東大って感じがしました。小栗くんとバディーで仕事をする井浦新さんも独特の雰囲気を持った人でこの人たちは頭の回転がすごい早いんだろうなと思って見てました。あとあのオシャレなオフィス!あれは憧れました!あんなところで仕事をしていたら楽しくて仕方ないだろうなって思いました。名前をなかなか覚えてもらえないのはだんだんクセになって面白かったです!最後にちゃんと全員の名前を覚えてきたのはすごいなって思いました!小栗くんが変わったきっかけになった石原さとみさんがすごく頑張っている姿が心打たれ...この感想を読む

4.04.0
  • ねこ娘ねこ娘
  • 51view
  • 517文字

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