硝子の葦~garasu no ashi~の評価
硝子の葦~garasu no ashi~の感想
耽美な映像空間で描かれた「自分を生きる」という人間の本能
耽美な映像演出と空間の奥行きなんて美しい作品だろう。その耽美さに思わず感動した。WOWWOWの連続ドラマW。このシリーズはとにかくハズれがない。ボディにガッツリ体感の沁み渡る逸品ぞろいだと思う。この作品は、性や虐待など、「生きる」ことのシビアな側面をテーマにしていて一貫して、重く沈みこむような深淵な空気感がベースにあるけれど同時にとても耽美だと感じた。セリフのひとつひとつの間、映像の切り替わる間、言葉にならない潜象世界の豊かな世界観がそのひとつひとつの間にふんだんに顕されていてその奥行きと空気感が、とても美しいのだ。あらゆる「空間」の豊かさや彩りが画面を通して伝わってくる。だからだろうか、テーマはかなり重いのだけど見ていてしんどくならないのだ。逆にその重いテーマの根底に流れる「生きる」という神聖さすら感じさせる。見終わった後気づけば深い呼吸をしている自分に気づく・・・私にとってはそんな作品だっ...この感想を読む