息子から父の顔になるときに
父親になるということ
母親が亡くなり父親であるケヴィンの元へきたジュリアン。ちょうどケヴィンが中国へ出張へ行ってしまい、ソニーはバネッサに見直してもらいたくて福祉課を騙して仮の父親に成りすまします。最初は自分の都合のためにだけにジュリアンと一緒にいたソニー。バネッサとの関係が終わりジュリアンを返そうとしたときにはすでに情がうつってしまったことがわかります。でもお世辞にも彼の子育てはめちゃめちゃで(笑)子供は楽しいかもしれませんが、躾のなってないことを学校で指摘されるまでわかっていませんでした。でも自覚してからの彼の教育法は素晴らしかったと思いますね。ジュリアンがどうしたら言うことを素直に聞くかちゃんとわかっているあたり、きちんと子供と向き合ってきた証拠だと私は思いました。
仲間の存在
ソニーがちゃんとジュリアンに向き合えたのは友人のおかげでもあると思います。ソニーがいないときには子守をしてくれたり、皆ニコニコとジュリアンに話しかけている様子がとても印象的です。友人たちもソニーとジュリアンの様子をちゃんと見てきたからこそ、ああやって手伝ってくれたのだと私は思いました。ソニーだけではなく、仲間皆でジュリアンを見守っている感じがとても良かったです!バネッサには届きませんでしたが、ソニーの変わっていく様子をそばでみていたでしょうしね。ちゃんとソニーは行動で示すことができたと裁判の皆の証言から思いました。
父と息子の関係
あれだけソニーに子供を引き取ることを反対していた父親でしたが、息子のために法廷に駆けつけます。[深く愛してるパパが僕を愛するように]とても良い言葉でしたね。ソニーの息子目線からの父親への愛とそして愛を受け取ったこと、今度はそれをジュリアンに注ぐことの宣誓!ぐっとくる言葉でした。ソニーに罪をおわせないため本当の父だと名乗り出たケヴィンもまた、ジュリアンと良い親子になれてるみたいで良かった。コリーンのことをママって呼んでいるのを聞いてほっこりしました。ソニーとも良い親友でいるみたいで。きっと産まれてきた赤ちゃんにとっても良いパパになるでしょうね。最後にバネッサがでてきましたが、別に彼女を責めるつもりもありません!あの状態のソニーだったらそういう判断にいたっても仕方のないものだと思うので。親子には血の繋がりよりももっと大切な絆があることを再認識させてくれる映画だと思いました。見て良かった!
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