ダメ人間たちのほんわか脱力系アニメ - ゆるめいつの感想

理解が深まるアニメレビューサイト

アニメレビュー数 2,474件

ゆるめいつ

5.005.00
映像
5.00
ストーリー
5.00
キャラクター
5.00
声優
5.00
音楽
5.00
感想数
1
観た人
1

ダメ人間たちのほんわか脱力系アニメ

5.05.0
映像
5.0
ストーリー
5.0
キャラクター
5.0
声優
5.0
音楽
5.0

目次

癒されますね~


「ゆるめいつ」というOVA作品ですが、全体的なイメージが「めぞん一刻」と似ています。物語本筋が恋愛要素の強い「めぞん一刻」と、脱力系一直線の「ゆるめいつ」を比較するのは乱暴なのかもしれません。しかし、ボロアパートという背景と、ダメ住人に囲まれている人間関係は、「めぞん一刻」と「ゆるめいつ」は共通項なのだと思います。また、お金がないのに宴会場面が多く、酒の存在が目立つのも類似項なのではないでしょうか。脱力系アニメというのは最近のアニメの風潮にもなってきましたが、「めぞん一刻」は脱力系アニメの先駆け的な存在であることを表しているように感じられます。また、短いアニメ本編のOVA作品なので、人間関係もゴチャゴチャさせず、シンプルに絞り込んでいるのも分かりやすくて良いのだと思います。登場人物は主人公を含め、四名で構成されています。その事実が、「ゆるめいつ」の脱力ほんわか路線を強調しているのだと思います。人間関係をゴチャゴチャさせると、それぞれの登場人物に対しての関係性を描かなければならず、結果的に描きたいことがボヤけてしまいます。潔くシンプルに纏めることで、芯の部分がブレないようにしているのだと考えられます。また、それぞれの登場人物の個性がしっかり打ち出されています。似た印象のキャラクターは存在せず、それぞれの役割をしっかり担っていることも伺えます。こういったことも、登場人物の数を絞っている恩恵なのではないでしょうか。まず、キャラクターデザインがしっかり成されており、魅力的なものになっていることが前提ですが、キャラクターの魅力を打ち出すことになっています。そして、それぞれの登場人物が魅力的に感じるからこそ、「ゆるめいつ」というOVA作品が面白く感じてしまうのだと思います。

主人公の存在意義

「ゆるめいつ」主人公の相田 ゆるめ(あいだ ゆるめ)は、アニメ本編の象徴的な存在です。
「ゆるめいつ」という作品タイトルは、「ゆるめ」の名前をもじって命名されているものです。「緩い」という言葉が指すように、それ自体が彼女の立ち位置を表したものだといえます。また、「ゆるめいつ」という作品タイトルは、主人公の「ゆるめ」と、「めいつ」という言葉に分割できると思われます。「めいつ」とは、「メイツ」という英単語から考えられており、「メイト」の複数系表記です。「メイト」を英語表記すると「Mate」であり、直訳すると、「相棒」というような意味になります。しかし、複数系である「メイツ」「Mates」となることで言葉の指すものが、「仲間」という意味に変化します。「メイツ」とは「仲間」と意味しているものと受け取れます。すなわち、「ゆるめいつ」という作品タイトルを分かりやすく表記すると、『「ゆるめ」と仲間たち』と言い換えることができます。そして、『緩い仲間たち』と言い換えることもできるのではないでしょうか。さらに、「ゆるめいつ」と、ひらがな表記されているのも、カタカナ表記や漢字表記の固いイメージではなく、ひらがな表記特有の柔らかい印象から緩い印象に転化させる狙いがあったのだと思います。そのように、「ゆるめいつ」の主人公である「ゆるめ」は、OVA作品の象徴といえる存在だといえるのです。また、アニメ本編では、「ゆるめ」が、周囲の人間の影響を受け、最初はそうでもなかったのに、ダメ人間路線を突き進んでいく展開で構成されています。アニメ本編の中盤からは、しっかりダメ人間と馴染んでおり、一体化しています。

可愛い女性キャラクター

「ゆるめいつ」の魅力を語る上で、他の二人の女性キャラクターの存在も欠かせないでしょう。外見は可愛らしく、男性からモテるであろうと容易に想像がつきます。しかし、アニメ本編では、そのような場面はなかったので、違和感はありました。きっと、前述の通り、登場人物の数を増やすことでゴチャゴチャさせたくなかったことの表れだと思われます。また、脱力路線であるアニメ本編に、余計な要素を持たせたくなかったことも伺えます。女性らしい外見とは裏腹に男前な性格の印象が強いのが、川野 さえ(かわの さえ)です。登場人物の中で、髪が最も長いキャラクターであり、唯一の存在として胸の膨らみが描かれています。髪の長さは、女性らしさの強調だといえます。また、胸の膨らみも巨乳であることの表れであり、女性らしさを強調したものだと考えられます。しかし、「さえ」の内面は、さっぱりしたものであり、とても男らしさを感じられます。外見と内面とのギャップが、「さえ」というキャラクターの魅力となっているのだと思います。そして、天然系な性格が強調されているのが、田中 くみ(たなか くみ)です。髪の色が金髪なので、登場人物の中でも目立つ存在だといえます。「くみ」の魅力もギャップだと思います。ただし、「さえ」のような外見と内面のギャップではなく、内面だけでギャップを感じさせる部分ではないでしょうか。「くみ」は天然で、おっとりとしている印象が拭えません。しかし、それだけではなく、冷徹さや奇抜な面を兼ね備えた人物です。緩やかな印象からは驚かせる発言や行動が多いのが、「くみ」の魅力となっているのだと思います。





あなたも感想を書いてみませんか?
レビューンは、作品についての理解を深めることをコンセプトとしたレビューサイトです。
コンテンツをもっと楽しむための考察レビューを書けるレビュアーを大歓迎しています。
会員登録して感想を書く(無料)

関連するタグ

ゆるめいつを観た人はこんなアニメも観ています

ゆるめいつが好きな人におすすめのアニメ

ページの先頭へ