それぞれの犬との暮らし方
翻訳家の男
子供の頃事故で可愛がっていた柴犬を亡くした翻訳家の男。知人が飼えなくなった犬を奥さんが面倒をみるからとひきとります。男が犬嫌いなのは死んでしまった悲しみを知っているから!でも一緒に暮らしはじめたら愛着もわくし結局仲良くなります。でもこの男は若年性アルツハイマーを患っていきだんだんと忘れていってしまいます。この話で思ったのは確かに泣けるのですが、人間に都合良く描かれすぎだなっと!とくに最後男が家に帰れなくなりラッキーがそばにいくのですが、男が呼んだ名前は子供の頃飼っていた犬の名前でした。ラッキーは自分の名前を呼ばれないとそばに行かないというフラグがあってのこの場面なのですが、あまりにもラッキーがかわいそうだなっと。もちろん大変な病気だということは理解していますがあまりにも泣かせようとしすぎです。
ペットロスの女の子
女の子はある日亡くなった自分の飼い犬とそっくりな犬を散歩させている少女と出会います。あまりに似ていたため思わずそばにいったところからこの物語ははじまります。私も生まれてからずっと動物に囲まれて暮らしてきたので、ペットロスは痛いほどよくわかります。ついつい忘れようって頑張ってしまい、でもその子の生きていたころの思い出を見つけてしまうと忘れられないダメなのにって思ってしまいます。かけらって表現がとても素敵だなって思いました。淡々と台詞というよりもナレーションで主に話が進んでいくのですが、大事な芦田愛菜ちゃん演じる少女の言葉「僕のこと忘れないでって言ってるんだよ」これを効果的に強調していて良い演出だなって思いました。悲しけれど無理に忘れないことがペットロスを抜け出すきっかけになるのです。
良いバランス
この映画は短編を集めたオムニバス形式なのでいろんな話があります。前編はほぼコメディーでいろんな犬にまつわるクスッとしたお話ばかりです。最初の話は犬というよりも中尾彬の顔芸を楽しむ話になってましたが(笑)個人的には愛犬家をたずねてのコーナーが好きです!こういったコメディーパートを最初に持ってくることでよりシリアスなのが強調されていると感じました。欲を言えば最後にもコメディーを入れてほしかったですね、ペットロスの女の子の話をはさんでコメディーを入れたほうがよりよくスッキリしてみることができると思います。犬と暮らすということは様々なドラマをその家族にもららしてくれるんだよってことがよくわかる映画だと思いました。
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