大人の愛について考えさせられる映画の1つ
悲しみの乗り越え方を教えてくれる。
全体的にクライマックスが感じられないので、終始映画の進み方は淡々としています。また、全体的にも暗い印象なので退屈に感じることもありますが、大人になってくると、切ない思いや悲しい思いをした経験がいくつかあるかと思います。傷ついたときはとても辛くついついもがいてしまいがちですが、静かにその苦しみを受け入れ、乗り越える方法を教えてくれる作品になっています。また、人の悲しみは人が救い癒すことができるので、今悲しみを抱えているのであればそういった方法があることを思い出させてくれるはずです。
男の生きざまは人それぞれ
ラブストーリーというと比較的女性目線でストーリーが進んでいくものが多いですが、こちらは男性目線で描いているといってもいいのではないでしょうか。物静かで屈強な男が悲しい思い出を乗り越え新しい恋をものにしようと奮闘している様子が伺えます。女性はどうしても言葉や物を欲しがりますが、物静かな男性の思いはとても強く、言葉にしなくても伝わるということをわからせてくれます。ただしやはり強いものにするには、言葉も重要で最後主人公はその思いを言葉にすることなく命を落としていきますが、儚いものであるということを感じさせます。相手がわかっているだろうという自分勝手な考えは脆いものなのです。
恋に女が求めるもの
女性は直感で動くことがあります。何となく気になったから調査してみようと思うことは比較的真実に近づくことがあります。こちらのストーリーもなぜか見つけたボトルの中の手紙を調査することからスタートしますが、こういう直感は比較的あたるものです。今恋愛中の女性で悩みがあるのであれば、必ず次のステップにつながるヒントが見つかるはずです。それは気になったものへの執着とある種の勇気が必要だということが、この映画で伝わります。また、静かな男から想いを引き出すのはとても簡単なことではありませんが、自分が少し頑固になっていた気持ちをオープンにすることで、頑なな心を柔らかくすることができることを学ばせてくれます。実際は恋に落ちた男性に元妻がおり、その女性にずっと執着している姿を見るのは苛立ちがあるでしょうし、やきもきとした気持ちになることがほとんどで、その女性の気持ちの描写は甘いですが、全体のトーンは合わせられているので、終始静かな気持ちで映画を鑑賞することができます。それぞれの立場で心情を伺うと大人の恋愛について学ぶことができます。
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