雪平夏見の細かい表情ー篠原涼子の才能
雪平夏見を演じた篠原涼子の才能
数多くある刑事ドラマの中で私はこの作品が大好きだ。ストーリー性もあるし、視聴者に期待を上手く持たせて一話一話終わらせる展開が気になって仕方がないのだ。まさかと思うシーンが何度もあり本当は誰が本物の顔を見せずに平然と雪平夏見に話しかけているのだろうと興味を注がれた。刑事ドラマでも一話でストーリーが完結し分かりやすいドラマもある、例えば「相棒」は事件が起きて犯人が捕まるという展開を繰り返していく。これは理解しやすくあまり頭を使いたくない時や疲れている時に見ると非常に楽しめる。しかしこの作品は一話見逃したら絶対に後悔してしまうという事やストーリーの繋がりを追っていかなければならないため頭を使う。1日何処へも出かけなかった日や休日にゆっくり見るのがいい見方だと思う。
主演を務めた篠原涼子は私の大好きな女優である。雪平夏見は強くて自分をしっかりと持っている。男性刑事のような素早い動きで犯人を捕らえる姿は女性から見てもかっこいい。雪平は事件現場にいくと死体が最期に見た景色を同じ場所で横になって鼻歌を歌う。そんな素顔は容疑者へのの熱い思いを静かに燃やしているようにも見える。長い髪をかきあげて真相を探る姿は女性らしさも感じさせる。雪平は刑事であり、母親でもある。母親として彼女を見ると静かに微笑む姿は刑事の面影がないほどだ。母親としての雪平は優しい顔をする。そこが雪平夏見という女性の素敵な一面であり、上手く演じている篠原涼子の演技力に頭が下がる。ある日、篠原涼子が下着のCMにでていたことがあった。私は一瞬にして彼女に惚れた。嫌らしい意味は一切なく、ただただ綺麗だと思った。雪平夏見とは似ても似つかぬ姿に驚きを隠せなかった。また恋愛ドラマに出演していた際も雪平とは遠く離れた世界の女性を見事に演じていた。雪平にはない可愛らしい面を見ることができたのだ。
篠原涼子が積み重ねてきたもの
篠原涼子が日本を代表する女優となるまでには沢山のストーリーがあったのだろう。彼女は、女優業を始める前にアイドルや歌手として活躍していた。歌手としては紅白歌合戦にも出場し多くの人に注目された。そんな中歌番組にも顔を出す機会が増えてきた頃私は篠原涼子という歌手を一時期嫌いになったことがある。それはある生放送の歌番組でデュエット曲を披露した時だった。歌いながら相手の男性アーティストを何度もキスを重ねていたのだ。その行動がどうしても許せず嫌な気分になり篠原涼子を嫌いになったのだ。まだ幼かった私は彼女が曲の歌詞に合わせてキスを交わしていたことなど考えずにただ場の空気が読めない軽い女性だと感じていた。歌手としての篠原涼子も女優としての篠原涼子もその枠に入り込みただ”演じていた”だけだったのだ。歌手として演じるパフォーマンスが彼女なりの女優魂だったのかもしれない。そう考えると今の彼女が完成しているのも歌手としての経験も生かされているに違いない。そして今日本が誇る女優として多大な存在感を視聴者に与えている。
雪平夏見の細かい表情を見逃すな!
女優、篠原涼子の魅力は女性からも好かれるところかもしれない。彼女に憧れを抱く人は少なくないだろう。歌手としての彼女は女優になるためのプロセスだったに違いないと私は彼女の様々な作品を見ていると感じる。年を重ねても彼女は篠原涼子というスタイルも崩れることのない女性として憧れの存在だ。同じ出身地ということもあり、私は彼女を勝手だが身近に感じている。群馬県出身の彼女と同じ景色を見てきた私は彼女のように美しく可愛く強い女性を夢見ている。篠原涼子が見せてくれる数々のキャラクターが私にはすんなりと心に入ってくるのだ。しかもどれも似つかず数多くのパターンを彼女は持っている。雪平夏見の母親の顔は安心感さえ伝わって常に私を癒してくれる。そしてその表情が普段彼女が見せる本当の姿のような気がして仕方がない。女優という仕事をしていない時間は彼女がどんな人間なのかはただのファンとしては全く分からない。分かる必要もない気もする。その本来の彼女は私たちと同じように1人の人間だ。私は女優の篠原涼子が好きなのだからプライベートまで知りたいとは思わない。私にとっての彼女は沢山の顔を見せてくれ常に違う表現でテレビの中の映像として存在する1人の女優だ。ドラマの作品名と主役が結びつくように「アンフェア」といえば雪平夏見が頭に浮かび、その後に篠原涼子が頭に浮かぶのだ。
雪平夏見の見せる様々な表情を私は一瞬たりとも見逃したくはないのだ。犯人を許せない正義感の湧き出る顔、子供に見せる優しい笑顔、裏切られた瞬間のどうしようもない悲しみと苦しみから溢れる大粒の涙、パンツスーツを着た悲しげな後ろ姿。どの表現も見逃したくないと感じるのはそれだけ篠原涼子の雪平夏見が私の頭から離れなくなっているのだろう。そう考えると恐怖さえも感じる。どこまで篠原涼子の才能が開花し続けるのか恐怖を感じたとしてもしっかり見届けていきたいと思う。
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