医療ドラマだけど面白いクセになるドラマ
今までとは違う医療ドラマだ!
「振り返れば奴がいる 」「白い巨塔」「救命病棟24時」など医療ドラマの中では次回放送が楽しみで仕方ないドラマだった。毎回ドキドキしながら観ていた。最近では「ドクターヘリ」もそうだが、そのドキドキは「患者さんがどうなってしまうのだろう」という心配からくるものだった。しかし、「DOCTORS最強の名医」はちょっと違う。スーパードクターの相良と相良を敵視する森山の絡みがとにかく面白くて目が離せない。相良は森山に潰されてしまうのか?森山は医師としてどう変わっていくのか、次回が楽しみになるドラマに久しぶりに巡り会えた気がする。
患者のために医師と病院の意志改革?・・・スケールが大きいけど丁寧な内容
大学病院で腕を上げたスーパードクター外科医の相良は妻の死から数年後に赤字経営の堂上病院にやって来る。相良は患者に優しく接し、患者第一の姿勢をみせるが、堂上病院の現場を少しでも良くしようと、同僚の医者や院長にまでも脅しをかけたり、追い込んだりなど恐い一面ものぞかせる。それは、「患者を救うこと」という信念のために、堂上病院のレベルアップを図ろうとしているからである。腕はいいのに権力と欲に目がくらんだ次期院長の森山とその取り巻き達、諦め半分の事務長、看護士、若干不安を覚えながらも甥の森山を甘やかし続ける院長・・・そんな人たちが相良マジックによって少しずつ変わっていくから面白い。相良マジックはドラマにありがちな正統派な方法では決してないのだから。本人に気付かせる、いつの間にかやる気にさせる、何だか親や教師があやかりたいマジックなのだから。
緊迫した医療現場あり、反面笑い転げる場面ありと視聴者を飽きさせない!
森山の叔母にあたる堂上医院長のたまきを野際ようこは、甥の森山を甘やかしまくりでご機嫌とりに必死!だけど、いずれ守山に院長の椅子を渡すことに不安を覚えている・・・「すぐるちゃん、すぐるちゃん」と猫なで声でかまうあたりは、かつてのマザコン息子の母親役を多数演じてこられただけある!「すぐるちゃ~ん」「おばさ~ん」と交わされるへんてこな会話を横で聞いている事務長桃井のあきれ顔も見所。森山の取り巻き連中も腕はいいのに、患者を見下して、典型的なお医者様気取りで笑える。そんなどうしようもない連中が、自分でも気付かないうちに変化していく。相良マジックにより医師としての使命や難局を乗り越えた達成感などを味わって、徐々にお医者さんらしくなっていく。でも森山の手前、相良を尊敬することはなく、一緒になって悪口を言うところなど、「やっぱりそうだよね。」と頷けてしまう。1話完結の清々しいドラマではなくて人間らしいどろどろ感を残しつつ次回はどうなるのかなと期待を持たせてくれる。
DOCTORS最強の名医1シリーズの最大の見所は、相良がステージIIの胃がんになり、宿敵森山の手術を受ける場面。相良が、「チーム森山でオペしてください」と願い出る。森山は激しく動揺。堂上院長も周りのスタッフも大学病院でのオペをと勧めるが、相良は譲らず。森山は決心がつかず、行きつけのスナックのホステスから「殺しちゃえば?」とそそのかされたりしてますます同様する。視聴者も含め、まさかね?と思いながらも宿敵相良を抹殺するチャンスなわけで、ハラハラドキドキしてしまう。いよいよオペが始まると森山の中の悪魔が白昼夢を見せ始める。出血多量になる相良、心停止になる相良。視聴者からすれば、え?相良死んじゃう?と何度驚かされただろうか。オペは無事に終わり、みながホッとするなか、森山は病院長に、意図的にガーゼを患部に残したと打ち明け・・・・。えー!となるが、森山流ジョークだったという・・・最後までドキドキが止まらず。森山は少しずつかわっていく。堂上病院程度で生体肝移植などできるかと馬鹿にされ、本気で動き出す。相良ともこれで上手くやっていけるのかと思いきや、まだまだわかりあえずというところ。相良は今の森山が院長になっては病院が危ない!患者が危険になると危惧し、今後も病院を含めた意識改革を目指すのであった!
その後、DOCTORS最強の名医はスペシャル、第2シリーズ、第3シリーズと放送された。堂上院長が世界一周旅行へ出かけてしまい、その間院長代理となった森山に翻弄されるスタッフ、道をはずれないように正していく相良。院長代理という地位を手に入れた好きかってする森山は「子どもか?」というくらい純粋な人間。とにかくあっという間に1話終わり、あっという間にワンクール終わって、スペシャルも合わせてDOCTORS最強の名医3まで放送されたけど、続編みたいなあ~と心待ちにしている。再放送されても必ず観てしまうだろうから、再放送期待しているんだけどなかなかしてもらえない。なんでいつも同じ番組ばかり再放送してるんだろうか・・・と疑問を持つ今日この頃である。
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