敵キャラと疑問点についての考察 - ドラゴンボールGTの感想

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ドラゴンボールGT

2.752.75
映像
2.50
ストーリー
2.25
キャラクター
2.50
声優
3.25
音楽
3.75
感想数
2
観た人
6

敵キャラと疑問点についての考察

4.04.0
映像
3.5
ストーリー
3.5
キャラクター
4.0
声優
4.0
音楽
4.0

目次

ベビーについて

悟空が究極のドラゴンボールを集めるために宇宙に出たとき、初めて会った。かつてサイヤ人に滅ぼされたツフル人であり、サイヤ人に並々ならぬ復讐心を持っているため、悟空に異常な敵意を見せている。

寄生生物であり、寄生した人間に卵を産みつけることで、自分に従順なツフル人のしもべとして操ることができるが、ここで一つ疑問が残る。それはベジータの体を乗っ取ったということだ。ベジータは言わずと知れたサイヤ人である。そしてベビーはサイヤ人をものすごく恨んでいる。そんなサイヤ人のベジータを利用して取り付いていることが納得いかない。もちろん肉体的にはものすごく強い、悟空の次であることは間違いない。悟空を倒す一番の力であることは間違いないが、そんなサイヤ人を殺さずに体の中に入ったままというのはいささか納得がいかない。悟空は倒した後、ベジータや悟飯たちサイヤ人の血を引く人間を始末するつもりだったのかもしれない。しかしそれでも一時的に、復讐対象であるはずのサイヤ人の体に入っていることはかなりの疑問である。

そしてベジータはツフル人を滅ぼしたことを知っていたが、悟空の方は赤子の時に地球にやってきているので当然ツフル人のことは知らなかった。直接手を出した悟空だけは殺してやると言っていた。これも疑問点で、確かに宇宙でベビーを倒そう倒したのは悟空だが、それよりもサイヤ人の王子であるベジータのほうが復讐心の大半を占めているはずだ。悟空よりもむしろベジータの方を殺したいと思うのが普通ではないかと思う。

さらにベビーの強さにも疑問がある。いままでも合体や相手を吸収して強くなることはあった。セルや魔人ブウ、ピッコロや今回のウーブもそうだ。しかし彼らの共通点はあくまでプラス要素として加えたということだ。多少変身したりしているがあくまで自分の体がベースになっていて、そこに力を取り込んでいる形だ。しかし寄生生物であるベビーの場合、ベースが自分ではない。意識こそ自分であるが、ベジータの力が大半だ。今までの敵は自分自身で戦っていたためにまだ認める部分があった。しかしこのベビーは自分で戦っていない。簡単に言えばベビーの力は取り付いた人次第であるということである。生命エネルギーを吸収し強くなったとしても、自らサイヤ人と戦えば勝てないからこそ寄生するのであろうから、ベジータのほうが強いと考えられる。超サイヤ人4の悟空と激闘を繰り広げたが、ベジータの力ああったからこそである。パワーアップが大猿になったあれこそベジータのちからで強くなった形の象徴であると思う。つまりベビー単体ではそこまで強くないと思う。

そしてたとえ倒されたとしても死ぬのはベジータであり、自分は死なない。ここら辺でも今までの敵とはまるで気質が違う。

ベビーはいままでのなかで最も卑怯でセコく、寄生しなければ悟空たちに対しなにもできない貧弱な敵であったのではと思う。

邪悪龍たちについて

このGTでの敵キャラでボス級の相手は全部で3人であったが、その3人の中で最も悟空たちを苦しめたのがこの邪悪龍たちであると思う。この邪悪龍たちを少し検証してみたいと思う。

まず彼らはドラゴンボールから生まれた。いままで悟空たちがドラゴンボールの多用に使用したために生じたマイナスエネルギーが溜まってしまったことにより誕生した。これを考えると、今までの敵に比べ、邪悪龍が誕生し全銀河の破壊しようとしているのは正当性があるように思う。悟空たちの自業自得でもあるため、むしろ悪いのは悟空たちといえるだろう。こういった本来ありえない大自然の流れを変え、不可能を可能にする力であるのは間違いない。こういったものをむやみやたらに、多様に使うべきではないという教訓があり、メッセージ性も強くこちらもベビーとは逆に今までにはない感じの敵であると思う。

一方、邪悪龍はドラゴンボールの数と同じ七体であるが、この強さにかなりのバラつきがあることが疑問点である。ドラゴンボールは七つそろって初めて使用できるものなので、マイナスエネルギーが溜まるのも当然七つ同時であると思う。どれかに溜まってどれかに溜まらない、例えば一星球に溜まって七星球には溜まらないということはあり得ないのだ。つまり、それぞれ七つのドラゴンボールに溜まっているはずのマイナスエネルギーは均一ではないのではないかと思う。

しかし邪悪龍たちはそれぞれ誰かを生き返らせたり、何かの願いをかなえたときのマイナスエネルギーで生まれたといっていた。考えられるのは、最初から一つの願いごとでのマイナスエネルギーはひとつにまとめて溜まる可能性もあるが、それよりも黒い龍が出てきたとき、その龍の中で一度一つとなり、再びそれぞれ七体に分けられたのではないかと思う。そう考えれば納得がいく。邪悪龍たちの強さがバラバラなのはそれぞれの願い事の度合いによってエネルギー量が違うからであると思う。

疑問点

上記したようにドラゴンボールには使うごとに、マイナスエネルギーが蓄積され、それを浄化するのに100年以上の年月がかかるとされている。ならばなぜ使えなくなる期間が1年なのだろうか。それを100年にしておけば、少なくともこのような事態にはならなかったはずだ。

しかし、そもそもドラゴンボールはまじめなナメック星人のみに許された禁止技だと老界王神が言っていたが、あのナメック星人たちが頻繁に使うことは考えにくい。そのため100年も使えなくする必要がなかったのだと思う。

そう考えるとやはり悪いのは悟空たちで、自業自得である。まじめなナメック星人しか使ってはならないのにはすごく納得できるものである。

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1.51.5
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  • 552文字

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