猫娘の謙虚さ、可愛さ、心の美しさが切ない映画。
妖怪と人間の切ない恋物語。妖怪と人間は、一緒にはいられない。実に悲しい話である。
しかし、主人公とヒロインよりも、猫娘の片想いが切なかった。あんなにそばにいて、友達でしかない。主人公に好きな女の子が出来たら、身を引くしかない。何とも思われていない存在。一番辛いと思う。それなのに、他にも目をくれず一途な猫娘が可愛いと思った。正直、主人公とヒロインそっちのけで猫娘に心を奪われた。そんな男、やめればいいのに、馬鹿だなぁと思いつつも、若い頃の執着心はわかる気がする。叶わないとはわかっていながら、好きという感情をくれる方に行ってしまう愚かさを懐かしく思える作品である。
あの甘酸っぱい青春の気持ちを取り戻したい方にお勧めの映画である。きつすぎて取り戻したくない人は、主人公とヒロインの可愛らしい恋愛ごっこや他のキャラクターの笑えるシーンで楽めるはずだ。全体的に妖怪キャラクターが目立っており、懐かしい俳優さんが、びっくりするような役になっていたりするので面白い。わかりやすい人もいるので、みつけてみるのもいいかもしれない。
最後に、やはり、どうしても猫娘の健気さを見てあげて欲しい。切なすぎる。あんないい子はなかなかいないのに、何故幸せになれないのだろうか。優しさが仇になっている気がする。もう少し狡い女でないと恋愛は成功しない気がするが、あの猫娘の心の美しさは日本の国家予算よりも価値があるので、失わないでいて欲しい。片側から見ると、腹の立つ話である。男の趣味が悪いとしか、言ってあげられない。
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