読んでいる最中幸せだった
アシュラは異質な感じが半端ないし、気持ち悪さも勿論沢山ある。しかしその中に人の心に入り込むような面白さがある。漫画に求めるものは人それぞれで違うだろう。この漫画は私にワクワクを与えてくれた。読んでいる最中幸せだったのは、こんなに面白い漫画と出会えた!と感謝の気持ちでいっぱいだったからだ。
アシュラの面白さとは、単にストーリーが面白いとかそういうもので一括りにして欲しくない。アシュラが「生まれてこない方が良かったギャア!」と何回も言う。そんな感じで生きている辛さを正直に表してくれるところも好きだ。自分が思ったのは漫画の密度みたいなものが濃いと思ったのだ。アシュラは全2巻で短いからというのもあるかもしれないが、読んでいる時の気持ちのワクワク感が他の漫画と比べ物にならなかった。とにかく読んでいて思ったのが面白い!という事だ。何が面白いのかというとアシュラの中々上手くいかない葛藤の中で生きている様子かもしれない。
そしてアシュラが辛い辛い状況の中でも誰よりも逞しく元気で生きているところが魅力的だと思った。
アシュラははっきり言って不細工なのだ。最初表紙を見たら気持ち悪いと思うかもしれない。しかし、読んでいるとアシュラはどんどん可愛くなる。それは読んだ人皆が思う事なのでは無いだろうか。
アシュラの笑顔は可愛いのだ。
アシュラを読んでいて、あー!!好きだわと最初に思ったのが若狭がアシュラを裏切るところだ。
若狭のアシュラを見る目がどんどん冷めていく様子が見ていて凄くリアルだと思った。自分にとってジョージ秋山の魅力はそんなリアルな人間を描いてくれるところだ。
ジョージ秋山作品の中だったらアシュラが一番魅力的だと思う。作品の流れがだらだらとしているわけでも、慣れ行きで進んでいる感じも無く、意味のわからない表現も無い。
ちゃんとアシュラという主人公が頑張って生きている様子が描かれている。
読んでいて思うのがアシュラみたいに逞しく生きたいという事だ。とにかくこんなにも面白い漫画があるのかと心が躍った漫画だった。間違いなく退屈を与えない漫画だ。
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