試し読みから惹かれた漫画
この作品を読むきっかけは某マンガアプリの試し読みからでした。最初は表紙で可愛い絵だなとおもって読み始めたのですが、主人公の麻琴の、可愛くなろう!という一生懸命な思いが伝わってこの子を応援したい!という気持ちになり、単行本を全巻集めました。もともと、地味で可愛くもなかった女の子がどんどん綺麗になっていくという作品が好きだったという理由もあります。
読み進めていくうちに、麻琴の想い人である入谷くんの現実ではありえないようなキザなカッコよさや、個性豊かなキャラに癒され、どんどん読み進めていきました。
その中で好きな話なのですが、麻琴の友達である白雪ちゃんの話が好きでした。最初登場したときは麻琴の恋を邪魔するキャラなのかなと思っていたのですが、むしろ逆でうじうじ悩んでいる麻琴の背中を押してくれたところからもう好きになっていました。可愛くてなにもかも完璧な自分のお姉ちゃんが恋のライバルになりそうかもと悩み挫けそうになる麻琴に、「違う、戦う相手は心が折れそうな自分」といった白雪ちゃんの台詞には突き刺さるものがありました。それは白雪ちゃん自身の経験から得た言葉なのかもしれません。白雪ちゃんの番外編を読めばお分かりになると思いますが、白雪ちゃんは俗にいうゴスロリ系のファッションを好み、プライベートでもそういった服を着る女の子です。最初は恥ずかしいとか変に思われるとか思わないのかなと思ったのですが、やはりそういう過去が白雪ちゃんにはあったようです。自分の幼馴染に「みんなと同じようにしなよ」「みんなとお揃いのほうがいいよ」と言われ、一回は受け入れますが、自分の好きなものを押し殺してみんなと同じように生きるなんて嫌だと感じ、辛い選択ですが幼馴染と縁を切るシーンはとても切なかったです。それでも自分の意思を貫き、自分の世界を自由に作り上げる彼女はとっても輝いて見えて、この生きずらい現代社会を生きる上で勇気をもらえました。この現代社会では社会の空気を読みすぎて一人一人の個性が失われているように感じます。白雪ちゃんはその現実社会の実体や、一人一人の素敵な個性を表したキャラクターだと思っています。白雪ちゃんは残念ながら主人公ではないのですが、白雪ちゃんのように魅力的なキャラクターが多くいるこの作品は素敵だと思います。
シュガー・ソルジャーを読んでたくさんの勇気をもらったり、これまでの自分の世界観を広げることができました。私の中でシュガー・ソルジャーはおすすめの漫画です。
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