原作との違いが楽しめるドラマ
小説家「赤川次郎」の代表作の一つ、「三毛猫ホームズシリーズ」。
このシリーズがドラマ化されたのは、これが初めてではないが、ここまで脚色の濃い脚本でのドラマ化は初めてだ。
小説や漫画をドラマ化や実写化するにあたって、脚色は必要となる要素であり、過去にドラマ化された「三毛猫ホームズシリーズ」も、原作とは大きく異なる設定となってる。
三毛猫ホームズシリーズと言えば、主人公の三毛猫「ホームズ」だが、この三毛猫は原作者の赤川次郎が、実際に飼っていた雌の三毛猫「ミーコ」がモデルとなっている。
原作の中でのホームズは、捜査一課の刑事である義太郎を、事件解決へと導いて行く"不思議な行動"をとり、猫なのに紅茶を嗜むなど、「猫らしからぬ猫」だが、落ち着いた雰囲気の中に気品も見られ、何よりも賢さが滲み出ている。
最大の核であるはずのホームズが、この「三毛猫ホームズの推理」では、なんと"化け猫"になっている。
さらに「義太郎にしか見えない化身が出て来て、義太郎と普通に会話をする。」「化身は、色々な職業に扮して登場する。」「化身を演じるのは、マツコ・デラックス。」
ここまで来ると、もはやコメディーだ。
原作ファンである自分は、核であるはずの「ホームズ」が、大きく脚色されていたことには驚いたが、そのギャップが、このドラマの面白さでもあった。
「次はどんな場面で、どんな職業に扮し、義太郎とどんな会話をするのか。」
原作では見ることの出来ない、ホームズの「姿」が楽しめるドラマだ。
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