何をしても満たされない女の演技に惹かれました - 紙の月の感想

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ドラマレビュー数 1,147件

紙の月

4.254.25
映像
4.25
脚本
4.50
キャスト
4.00
音楽
4.00
演出
4.25
感想数
2
観た人
5

何をしても満たされない女の演技に惹かれました

4.04.0
映像
4.0
脚本
4.0
キャスト
3.5
音楽
3.0
演出
3.5

原田知世さんが演じる梨花の、何をやっても、どれだけお金を手に入れても、満たされない心が本当によく表現されてたと思います。

今までなら絶対に買わなかった高価な化粧品を、手にとって買うシーンが印象的でした。

この時は確かにほんの少し心が満たされていたんだと思います。同じ女性としてすごく共感できました。

けれど、光太と付き合い、綺麗な服を着て、贅沢しても結局埋まらない何かがあって、やっぱり梨花は悲しそうに微笑んでいました。

原田知世さんの、セリフだけでなく表情やしぐさで演じる梨花にものすごく惹かれていきました。

悲しい結末しか待っていないのに、見守っていたいというか…。

いつもではないけれど、何をしても満たされない孤独感を感じることは時々誰しもあるんじゃないでしょうか。

だから梨花に共感し、けれど、心の何処かで「自分はこんな悲しい女じゃなくてよかった」と思って自分は満たされていたのかもしれません。

満島真之介さんの演技は、役柄のせいもあるかもしれませんが、どうにも好きになれませんでした。

甘っちょろい若い男を上手に演じていたとは思いますが、なんだか少しセリフが棒読み?と思うことがありました。

なのでキャストの点数は少し下げました。

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他のレビュアーの感想・評価

人という愚かしさの美しさを味わう

繊細で丁寧な心理描写実に丁寧な作品だなあ・・・!!というのが一番の印象でした。普通のパート主婦が思いもよらないことからお金にまつわる犯罪に手を染めて堕ちていく・・・という、よくあるテーマだと思うのだけど 、その、 「なぜ手を染めてしまったのか」「なぜ引き返せなかったのか」という理由の背景が実に繊細で、丁寧で細かな心の動きと、その心を産み出すことになった私生活の問題、心の澱、偶然が生み出したささいなキッカケ、、、それらのひとつひとつが実に納得のいく描き方で描かれていて「ああ・・・そういうことなら、普通のパート主婦がこんな大それた犯罪を犯してしまうのも、ムリはないかもね」って、人間の弱さと現代の社会の在り方をしみじみと実感させてくれる。このへん、脚本と演出、見事だなあ!! と。こういう作品に出逢えると嬉しくなりますね。抒情的かつ体感的な演技作品全編に感じることなんだけどすごく、抒情的で体感的...この感想を読む

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