レスキューや恋愛などが広く楽しめる漫画
最終巻まで一人も死なせることなくレスキューしてきたが、主人公自身がレスキューに失敗した時の描写というのもあったら良かった。(他の隊が救助を諦めて、その場面を見て落ち込むシーンはあったが)
同じような海上レスキューの漫画「海猿」では、要救助者が死んでしまうシーンがあり、命の重さやレスキューの大変さなどを感じることが出来た。
その点トッキュー‼では隊員が大けがをしても死ぬことはなかったし、要救助者も全員助けている。どうしても命をテーマに扱う漫画としては少し重みに欠けてしまっているように思えて、そこが残念。
あと主人公補正が強くて、正直「諦めない」「目がいい」くらいしか取柄のない神林がトントン拍子にトッキューまで行けたのにはちょっと違和感がある。元々は泳ぎもへたくそだったみたいだし…
目がいいという設定も、視力6.0というのが発覚してからも草野球以外で特に有効活用される場面もなく、もったいないなぁという感じ。
レスキューよりも、ユリちゃん視点の恋愛パートのほうがおもしろかった。
特に最終章、表面的にはなかなか進展していなかった関係が、神林が死の恐怖からレスキューを辞めようとする場面で一気に縮まったのは上手い魅せ方だと思った。
ユリちゃんのお父さんを助けたときや漂流したときなど、普段のギャグっぽい二人の関係からシリアスな雰囲気になる場面のギャップが良い。
- あなたも感想を書いてみませんか?
- レビューンは、作品についての理解を深めることをコンセプトとしたレビューサイトです。
コンテンツをもっと楽しむための考察レビューを書けるレビュアーを大歓迎しています。 - 会員登録して感想を書く(無料)