凸凹コンビの二人・・・
高倉とマルオの会話が毎回笑いが止まらない。
この二人の会話は常にノリとツッコミで出来ていてかなり面白い。
主演の小栗旬さん、水嶋ヒロさんは2人の息がぴったり合っているので、この作品での笑いが生まれているんだと思う。
私の中で一番印象にあるシーンがある。
第6話のヤクザの調査のシーンがあり、マルオと高倉の掛け合いでダッフィーについて語っていたシーンだ。
マルオが子供扱いをされて
「どこが子供なんだよ。俺はディズニーランドよりディズニーシーが好きなれっきとした大人なんだよ」
それに対し、高倉がシーのどこが大人なのかと更にバカにすると
「酒も呑めるし。ダッフィーちゃんは大人の癒しキャラで大好きなんだよ」
ダッフィーちゃんとマルオが言い出したときの面白さは今でも顔がゆるんでしまう。
そして、うん、確かに酒は飲めるから大人にはシーが向いてるよな、なんてテレビの前で思った人も多いだろう。
またその後に高倉が
「ダッフィーちゃんは大人の癒しのためのキャラクターじゃない。むしろピノキオの哀愁を理解すべきだ」
と言った時のあの真面目な高倉がダッフィーと発言し、さらにちゃんまで付けて発言した時には私はかなり笑っていた。
あそこまでコメディを入れた刑事物はなかなかないと思う。
刑事物で笑いがあるものを嫌う人がいるが近年のドラマを見ていると真剣な作品が多く、子供には向いていないドラマもあると思う。
そう考えると、この作品は子供から大人まで楽しめる作品だろうな、と思う。
高倉奏とお母さん。
この作品の事件解決の息抜きとされるシーンがある。
高倉親子のシーンだ。
丁度この作品が放映されている頃、マザコンやファザコンがニュースなどで紹介されていた時期でもある。
またお母さんが韓流好きというのも時代の変わりを示していると思う。
時代の変わってきているという示しをこの作品では表現していると思う。
そんな高倉親子だが、
いつも事件直前にお母さんから連絡がある。
出なければいいのに、そこは優しさだだろう。
出てあげて内容を聞くとどうでもいい内容で飽きれる高倉はとても可愛いと思う。
親子関係が問題になってきている今の時代にはとても影響があるんじゃないかと思う。
どんなに忙しくてもどんなに面倒なときでも、親を大切にするの高倉が私は格好いいと思う。
と思っていても、流しそうめんを庭でやったりと気が抜けてしまう高倉親子に私は笑いと元気をもらっていた。
このドラマを見て私が思ったこと。
「刑事ドラマ」と聞くと、事件発生→証拠探し→犯人捜し→犯人逮捕!事件解決!・・・が基本だと思うが、この作品は本当に途中で拍子抜けな会話や出来事が起こりハチャメチャな部分もあるから、そう言った点ではとても飽きないし、面白い。
そして上記でも紹介したが、時代の移りや、事件の内容変化もきちんと表現できているとおもう。
この作品の全体もそうだ。主題歌や演出、キャストなんかはすごくマッチしている。
だが、個人的にはもう少し、アクションを入れてほしかった。
勿論、過去作品で有名な「あぶない刑事」のようにやってほしいなんて希望はない。
もう少しだけ、アクションがほしかった。
そう考えると近年の刑事ドラマも変わってきたな、と思う。
この作品を始め、満足しているが、何かが物足りない。
東京DOGSの場合、笑いや内容には物足りてるが、はやり何かが足りない。
なんだろう・・・銃で撃ちあいは多いが、もう少し暴れてほしい・・・
そんなことを思う。
脚本はあの「猿ロック」や「コドモ警察」の福田さん!
あぁ。納得してしまった。と私は思った。
これだけのコメディさがあるのは福田さんだったのか、と。
本編を壊さず、コメディを練りこむ福田さんはとてもすごいと思う。
何故そこでおふざけを入れるの?
と考えてしまうような場面でもそれが後々重要なカギになってきたりもする。
私的にはとても元気を貰える作品ばかりを書いていると思う。
気が抜けるというか、新たな刑事物を作ってくれたなぁと。
役とキャストが合いすぎている・・・!
豪華なキャストだが、それぞれの役が結構偏っていて面白い。
へタレな後輩刑事がいたり、父親刑事がいたり、お局刑事がいたりと・・・
とてもユニークな役柄が勢ぞろいだし、キャストもかなりいいと思う。
そして、メインキャストの3人はとてもギャップがある役だと思う。
高倉奏を演じる小栗旬さん。
高倉は本当に真面目で頑固者で、なのに料理はうまいし、銃さばきも身軽さも素晴らしい。
けれどお母さんには弱いというギャップが本当に濃いと思う。
なかなかドラマで合間でお母さんに邪魔をされる刑事はいないと思う。
工藤マルオを演じる水嶋ヒロさん。
なんと刑事の前から素晴らしい。暴走族のトップだった。
ここで大きなギャップを得てしまう気がする。
そして性格は人情深いのに頭に血が上るのが早い。
からの、かなりのチャラ男。
近年、軽い男が多いと言われる年代だからか。。。そんなことも考える。
松永由岐を演じる吉高由里子
記憶喪失で謎の女。
そして事件のカギを背負っている。
由岐が少しずつ恋愛感情を抱き始め、高倉とマルオとの絶妙な三角関係を抱くところも私はハラハラしていた。
同じ家に3人がいて、どんな風な生活の変化があるのか。
我儘な由岐を高倉とマルオが手を焼いているところも私は好きだ。
妹のような、そんな扱いにうらやましくも思ってしまう。
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