韓国歴代観客動員数1位の『シュリ』を超えた韓国ゴアスリラー
韓国ホラーは視覚的に怖いものが多くても、ストーリーが難しすぎる。 本作は『箪笥』と並び難解なストーリーと言われています。 監督は謎は謎のまま残すと明言したせいで、いまだに掲示板では本作の結末について議論がなされています。 とりあえず「実行犯」探しは何も難しくありません。 2人目のバラバラ死体が出た時点で、解剖学に長けた人間が犯人と言っており、 さらに被害者とスヨンの関係を知っているのも2人だけ。 解剖学に浅知恵なうえ、いかにも怪しい雰囲気をまとってる内田篤人似のギヨンは、ミステリーのお約束の釣り的な犯人キャラなわけで、もう残るは医者のスンミンしかいませんよね。 では、「首謀者」は誰か、それはスヨンです。 彼女は父親から性的な虐待を受けていたことは分かると思います。 そのことがあったので、彼女は完璧な父親を求めていました。 そこで彼女は今回の事件を思いつき、解剖学に長けたスンヨンを利用して、過去に関係のあった人間を殺しては解剖し、気に入った部分だけ繋ぎ合わせさせ、最後に出てくるホルマリン漬けの水槽に保存していたのです。 つまりは2人が共犯であるという説が最有力ですが、最大の疑問はなぜタワレコのシーンではスンミンがスヨンの首にナイフを突きつけたかということです。 これは最初はスヨンが警察から疑われていましたが、共犯者のスンミンはスヨンを容疑から外そうとして、スヨンがチョ刑事といるときにオ刑事殺害事件を起こします。 しかし今度はスンミン自身が犯人として警察に追われることになったわけで、このままだと首謀者のスヨンは逃れ、自分がすべての責任を負わされると感じ、タワレコに呼び出して殺そうと決意したわけです。 一方、スヨン目線で行くと、スンミンがこうして自身を狙うことは想定内であり、それを知っててわざとタワレコに向かったのです。 ナイフを突きつけられた時が、罪を擦り付ける最大のチャンスでした。 犯人はスンミンであると確信していた警察は迷わずスンミンを殺してしまったわけです。 汚職刑事のチョは、再起のきっかけとなる事件で最悪のミスを犯してしまいましたね笑 インプラントで身元確認できるっていうのは、最近あったホストを浴槽で殺害した事件で知りましたが、この当時はもっと利用者が少ないから割り出すのは簡単でしたでしょうね。 それから切断死体のトリックで面白かったのは『金田一少年の事件簿』の六角村の事件。 あれは昔も今も含めて最高のトリックだと思います。 にしても、作中に出てきた「辛ラーメン」と「CASSビール」の組み合わせは最高!
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