リカのあらすじ/作品解説

久々に気持ち悪いホラーをみました

私は、かつてに様々なホラー小説を読んできましたが、本作は具体的に化け物のイメージを脳裏に焼き付けられてしまう点で最恐の小説だと思います。文章だけで人を怖がらせるのは大変難しいことです。ホラーにも様々な形、つまり幽霊、殺人鬼、人間の奥深くにある恐怖等がありますが、本作では、このどれにもあてはまり、その化け物の正体を具体的に表現し、危機的な状況を見事に書き込んでいます。さすがにホラーサスペンス大賞を受賞しただけあります。最後の最後までハラハラし、そして救いようのない最後。バッドエンド好きです。ただ最初の出会い系サイトのくだりをダラダラやってしまったのはもったいないです。男性が出会い系サイトにはまる様子はうまく書かれているのですが。またラストシーンもただのグロテスク小説になりかけていたので、もう少し丁寧にかいてほしかったです。