『ノルウェイの森』の村上春樹の評価
『ノルウェイの森』の村上春樹についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が2件掲載中です。
各項目の評価分布
『ノルウェイの森』の村上春樹の感想
一つ一つの言葉がすとんと入り込んできました。
生きるって何だろう。一つ一つの言葉にとても重みがあったなぁ。私はゆっくりと噛みしめるように読みました。親友の「死」、恋人の「死」。身近であるのに、その正体を私たちは知らず、それでもその得体のしれない「死」に向かって生きていかなければならない。そんなことをこの本を読んで感じました。ワタナベは生きることを選びましたが、それは本当に良かったことなのでしょうか。生きるって辛いことで、ワタナベがこれから生きていこうと決めた場所は、素敵な愛があれば憎しみも溢れている世界です。その中でどうしても直子やキズキのようにそれが辛くなってしまう人もいるのだろうなと…彼らは世の中に対してきっと誠実に真正面から向き合ってしまったのだと思います。それくらい、この世の中は残酷であって、適応できなければとても息苦しい場所になってしまう…それでも、私たちが生きていけるのは自分の中の正直な思いを閉じ込めて閉じ込めて、大切...この感想を読む