ビーマイファミリーのあらすじ・作品解説
楠木あると氏による、家族のあり方を描いた感動作ビーマイファミリーは、欧米などでの外国では一般化しつつある、養子をテーマにしたマンガである。 主人公の千代田なな美は児童福祉司としてキャリアを積んでいる。そんな千代田の元には我が子を求める夫婦が毎日訪れる。不妊治療でも子供を授かることの出来なかった夫婦が千代田の提案する里子の受け入れを決心し、里子を家に受け入れるまでのプロセスが丁寧に描かれている。 養子という新しい家族の形はまだまだ世間には知られていないことが多く、本作では里親になる夫婦達の不安や喜び、または迷いなども描かれており、里子の受け入れに失敗した例も登場するため、ドキュメンタリードラマの様に、リアルに里子を受け入れるまでの過程を見ることが出来る。様々な理由から養子という手段を選んだ夫婦。世間の認知度、理解力の低さから悲観的要素で見られることのある里親制度について静かに投げかける本作は、現代における様々な親子の形を訴えている感動作である。