ひらひら 国芳一門浮世譚の評価
ひらひら 国芳一門浮世譚についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に漫画を読んだレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
ひらひら 国芳一門浮世譚の感想
いい漢はふんどしがよく似合う…。
川へ身投げしたところを歌川国芳に助けられ、捨て鉢な態度でいたところ「てめえの命は俺が預かった!」と強制弟子入りさせられた武士・田坂伝八郎。お話の主人公は伝八郎ですが、漫画としては歌川一門の群像劇といった見せ場もあり、1巻完結の短さながら実にみっちりと魅せて読ませてくれます。実在の国芳の弟子も登場しますし、パトロンの梅の屋の旦那がこれまたイイ男で。浮世絵の世界をかいま見せてくれるだけでなく、仇討ちの熾烈さ、苦しさも教えてくれます。己の足ひとつで仇を探し、使命を果たすまでは国にも帰れぬ身。しかも仇がこういう存在とあっては…。渋い漢のドラマをぎゅっと引き締めて見せてくれる良作です。